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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.16

レッド・ガーランド『グルーヴィー』(1957)

RG

レッド・ガーランド(p)
ポール・チェンバース(b)
アート・テイラー(ds)

1956年12月14日、1957年5月24日、8月9日録音

曲目:
1.Cジャム・ブルース
2.ゴーン・アゲイン
3.ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン?
4.柳よ泣いておくれ
5.ホワット・キャン・アイ・セイ
6.ヘイ・ナウ

【アルバム紹介】
1. 名ピアニスト、レッド・ガーランドの代表作
2. ブロック・コードを多用したプレイ・スタイルが特徴
3. その奥深さにハマると“病みつき”になるピアノ

デューク・エリントンの作曲したブルース・ナンバーで、“Cジャム・ブルース”という曲があります。その曲の名演であり、アルバムのオープナーとして1曲目に置いているのがこのレッド・ガーランドの代表作『グルーヴィー』です。

レッド・ガーランドは1923年テキサス生まれのピアニストで、1950年代半ば、マイルス・デイヴィス・クインテットに参加し、名門プレスティッジ・レーベルでの有名なマラソン・セッション(『ワーキン』『スティーミン』『クッキン』『リラクシン』)や米コロムビア・レーベルでの『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』といった名作に名を連ねており、本作はそんな頃に発表した1957年の自身のリーダー・アルバムにあたります。

ピアノ・トリオ編成ゆえ、主役のガーランドの演奏が存分に堪能できる一作ですが、ガーランドの特徴的なプレイ・スタイルとして“ブロック・コード”を使った華麗な演奏が全編にあふれています。“ブロック・コード”奏法とは、メロディ・ラインにコードを交えた形で行われる演奏方法で、聴こえ方としてはメロディ・ラインのすべての音にコードが伴っている、といったものです。そのためシングル・ノートで弾くメロディよりも、情感豊かに響きます。

ガーランドのピアノは、スインギー&ブルージーなアプローチながら、バド・パウエル系のビバップ然としたタイプのプレイよりは、どこか繊細でソフトなタッチに聴こえ、またそこに“ブロック・コード”奏法によるハーモニーのサウンドがどこか“カクテル・ピアノ”風な印象をも与えます(が、決してイージー・リスニング的にはならないのはソロがあまりに見事なため)。またアップテンポでもバラード演奏でもそのノリは絶品です。
“Cジャム・ブルース”はスインギーなブルース演奏、“ゴーン・アゲイン”“柳よ泣いておくれ”は見事なバラード演奏、“ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン?”はアッパーな高速スイング、そしてラストの自作の“ヘイ・ナウ”では小粋なブルースを聴かせています。

このレッド・ガーランドのピアノの奥深さを知ってしまうと、“病みつき”になること間違いなしです。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
“Cジャム・ブルース”はたった2音で構成されたブルース。

本作を象徴する1曲として挙げるとすればまずこの“Cジャム・ブルース”です。これは先述の通り、デューク・エリントンが作曲したナンバーであり、数々のピアニストによって演奏されているスタンダード曲でもあります。
タイトルの“C”とはコードの“C”のことで、ハ長調を意味します。
テーマ部は12小節のブルースで構成されており、そのメロディ・ラインはド、ソの2音しか登場しません。
こんなシンプルながら、キャッチーなブルース・ナンバーを作ってしまったエリントンの天才ぶりを垣間見る1曲でもあります。
ここで、ガーランドのピアノ・ソロは最初シングル・ノートで軽快にひっぱりますが、やがてノってくるとお得意のブロック・コードで攻めていく展開になってゆくところが聴きどころです。

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2019年03月01日 10:00