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トム・クラーク率いるジ・エナミー、大胆不敵な衝撃の3年振り新作

The Enemy

 

これまで以上の成長と進化を本作で見せている。その最新作について、フロントマンのトム・クラークは「超グレイトなアルバムだよ。苦労して作ったアルバムだ、(苦労は)悪い意味じゃなくてね。2007年で時がとまっている人は衝撃を受けるだろうけど、俺たちにとってはこれは自然な進化だ」と語る。そう彼が語るように、本作で彼らはさらに大胆な成長と進化を遂げている。

このアルバムが生まれたのは、バンドがスコットランドをツアーしていた時。“アイデンティティ”の危機に瀕したトムは、ベースのアンディ・ホプキンズにこう打ち明けたという:「俺はもうジ・エナミーのアルバムを作りたくない。もう飽きた。自分たちのやりたいことはもう形にした。だから、ソロ作品でも作って、俺が実際に聞いているような音楽を作りたいんだ」と。そう言われた、アンディも全く同感だと答え、二人はそれなら自分たちの信じることをやってみようと決意した。当然、誰もがついてこない可能性が考えられたが、「それでも自分の作った曲には自分でも最高の出来だと思えるものがあったし、プロダクションの素晴らしいのだから、恐れることはない」と、トムは挑戦的に語るのだった。

実際、アルバムを聴けば、ジ・エナミーがエレクトロ・アーティスト、カヴィンスキーのエレクトロっぽい部分や、デス・キャブ・フォー・キューティーのアコースティックな要素を取り入れていることに戸惑いを覚える人がいるかも知れない。しかし、これもまた彼らの成長の証である。「俺たちは、今エキサイティングなことをやっている人たちのプロダクション・テクニックをちょっと拝借したんだ。自分たちが聞いたこともないような音楽からね。俺達も年をとったし、同じようなものばっかり聴いているのには飽きてしまったんだ。それに俺だってポップなものは好きなんだぜ!」そして歌詞の面でも、これまで以上にパーソナルな部分が表れているという。アルバムのタイトル・トラック「It's Automatic」を一聴すれば、スタイルに新たなものが加わってはいても、観客が大声で一緒に歌いたくなる「ロック・アンセム」は変わらずジ・エナミーの中にあることが分かるだろう。

アルバムのプロデュースを手掛けているのは、ウエールズ出身の若手ソングライター/プロデューサー、Gethin Pearson。

「自分の作った曲に満足したその瞬間が、ソングライターを辞めるべき時だ」かつてそう断言したトム・クラークは、決して居心地良い“停滞”に妥協することなく、決して後ろを振り返らず、ひたすら前へと進んでいくのである。彼らについていけるか、それとも置いていかれるか――それは聴くものの心次第だ。

 

 

タグ : UK/US INDIE

掲載: 2015年09月14日 10:36