サブライム・ウィズ・ローム、4年振りの新作

2011年のデビュー・アルバム『ユアーズ・トゥルーリー』から約4年振りとなるサブライム・ウィズ・ロームのニュー・アルバム『サイレンス』が完成した。ヴァンダルスとディーヴォのパーマネントのドラマーで、ナイン・インチ・ネイルズ、ア・パーフェクト・サークル、ガンズ・アンド・ローゼズ他でも活動したドラマー、ジョシュ・フリーズを新たにメンバーとして迎えて制作されたこのアルバムは、ローム・ラミレスとバンドの前作も手掛けたポール・リアリー(バットホール・サーファーズ、サブライム、ミート・パペッツ、ロング・ビーチ・ダブ・オールスターズ他)の共同プロデュース。互いを理解し各々の楽器を通してコミュニケーションできる3人のミュージシャンの表現がギッシリと詰まった作品となった。「僕らは多くの時間を一緒に過ごした。お互いのことがよりよくわかるようになった。ミュージシャンとしても成長したんだ」とバンドに加入した時にはわずか20才だったロームは語る。
時間に余裕があったバンドは、デモや完成された曲を持つことなくアルバム制作の為にスタジオに入った。これは他のミュージシャンにしてみれば恐ろしいことではあるが、彼らは逆にこれによって元気づけられた。
「僕らは全く曲を持たずにスタジオに入ったんだ。本当に初めから曲を作らなくてはならなかった。けどとても新鮮な気がした。アルバムの曲はスタジオの部屋から3人で生みだされたものなんだ。結果にはとても満足している。全てはライヴでしかも同時に録音されたんだ。だから『ユアーズ・トゥルーリー』よりタイトでエッジが効いている。エリックからの影響も大きく、それがアルバムには確実に反映されているよ」とロームは語る。「ポールと再び仕事をできたのは良かったよ。あとジョシュと仕事ができたことも。僕らのケミストリーは素晴らしかった。本当に良いレコーディングだったよ。曲を全く持ち寄らなかったのにストレスもなかった」とエリックは語る。「ジョシュは本当に素晴らしい人で陽気なんだ。これはロードでは重要なことだよね。だってツアーはシリアスでタフだからね。彼がいることによってより楽しくなった。そして、よりリラックスもしている。これがいろんなことに対して大きな助けとなっているんだ。スタジオ、ステージ、ツアー・バス・・・・、僕らがいるいろんなとこでね。音楽的にもステージでも僕らは前進したんだ。ジョシュは大きな要素をバンドにもちこんだよ」とロームは加える。
『サイレンス』は傑出した曲で溢れている。メロウだがガヤガヤしたタイトル・トラック「サイレンス」ではダーティ・ヘッズがフィーチャリングされている。「この曲のドラム、シンセ、ビートは元々はミッキー・アヴァロンの為に作った。けど、とても気に入ってたのでキープしてサブライムでも使おうと思ったんだ」とロームは語る。「スカンキン」はサブライムもカヴァーしていたフィッシュボーンの曲だ。この昔のデモのような曲をサブライムはレコーディングすることはなかったが、ファンの間ではずっとフェイヴァリット・ソングであった。「フィッシュボーンをカヴァーするサブライムのカヴァーだよね」とロームは語る。レゲエのグルーヴを持つチル的なジャム「ハウス・パーティ」はすぐにでも夏のクラシックになりそうな曲だ。完成した曲よりも曲を書くこと自体に興味があるロームにかわり、エリックが『サイレンス』はバンドにとってどれだけ重要な作品であるかをまとめる。「音楽に対しての愛だけで僕は音楽をプレイすることができる。まだそれができるなんて幸運だよ!」ロームはオリジナルのサブライムに対して最大限の敬意を払っている。過去に認めているように、サブライムこそが彼に音楽を聴くだけではなく作りたく思わせたバンドなのだ。「『サブライム・ウィズ・ロームを見に行ったよ。だってアルバムが最高だったからね』と2015年の夏にファンに言ってもらいたいんだ。よりよいレコードを作り続けることによってそれができると思うよ」と、過去の自分に照らし合わせて、ロームは常にファンの興味を喚起することに注意を払っている。
掲載: 2015年07月08日 17:29
更新: 2015年07月09日 18:30