全米チャート1位!シーア渾身の5作目

オーストラリア出身の女性ポップ・シンガーソングライター SIA(シーア)は、過去4作のオリジナル・アルバムをリリースする一方で、現在は世界のポップ界において無比のソング・ライターとしてクリスティーナ・アギレラ、カイリー・ミノーグ、セリーヌ・ディオンからエミネム、フロー・ライダまで、最近ではビヨンセ「Pretty Hurts」、リアーナ「Diamond」、ブリトニー・スピアーズ「Perfume」等を手がけてきた他、人気ドラマ『グレイズ・アナトミー』等のサウンドトラックにもひっぱりだこのヒットメーカーとして注目を集める存在になっている。
前作『We Are Born』から4年ぶりに発表される今作からは、リード・シングル「シャンデリア」がサウンドのみならず、ユニークな映像展開でも話題となっており、改めて彼女の非凡さ際立つ内容になっている。少女のようでありながらハスキーな歌声で歌われる、退廃的な美メロは一聴して印象的。ミュージック・ビデオでは、現在アメリカのダンス・リアリティ番組『Dance Mom』に出演中で話題になっている11歳の天才ダンス少女マディを起用しており、リアリティ・ショーの華やかさとこの曲の持つ退廃的なアンビバレントさが、絶妙な空気を醸し出している。
自身は「TVが大好きで、ずっとTVを見てる。」そうで、そのことが他アーティストへの曲提供等に生かされるそうだが、時代をウォッチする感覚と、優れたアーティストとしてのアーティスティックな感性が、SIAにしか実現できないバランスでこのアルバムに詰め込まれている。今後のポップを占う意味でも、進化し続けるSIAの渾身作としても、注目の作品だ。
掲載: 2014年07月25日 19:56