マリア・ヒタ通算6枚目となる新作




ブラジルの国民的歌手として今なお別格の存在として敬愛されるエリス・レジーナの愛娘という肩書きはもはや不要なほど、自らのアーティストとしてのスタンスを確立させ、これまでのリリース作品すべてが完璧なものであった、今をときめくマリア・ヒタ。その動向がブラジル音楽を嗜む世界中のリスナーから注目される歌姫が、いよいよ通算6枚目となる新作を発表。今回のテーマは、2007年に大ヒットした傑作「サンバ・メウ」の続編とも位置づけられる、サンバ回帰をコンセプトにしたコンテンツを中心とした全13トラックを収録。いずれのトラックも、サンバの普遍的な魅力がマリア・ヒタのアイデンティティを通じて、新鮮でいて芳醇なサウンドへと昇華した素晴らしいものとなっている。ゲストとの共演もアクセント。先行シングルとして話題集めたM10、そしてオープニング・トラックでは、楽曲提供歴もありマリア・ヒタとも懇意であるフレッド・カマーショ、現代最高のバトゥケイロとしても知られるマルセリーニョ・モレイラ、そしてサンバ・シーンの御大アルリンド・クルースという名サンビスタとのコラボレートで聞かせるアルバムのハイライトだ。そしてM2では、やはりマリア・ヒタへの楽曲提供で頭角を現したシンガー・ソングライターのホドリゴ・マラニャォンとの共演も楽しめる。
掲載: 2014年03月28日 13:32