20世紀を代表する「名曲」にして稀代の『問題作』、《春の祭典》ばかりを集めた強烈BOX

1913年の初演から様々な騒動を巻き起こしながらも、その圧倒的な存在感と音使いから『20世紀音楽の先駆け』とも評された傑作《春の祭典》。初演100周年を記念して数多の録音から名演の誉れ高い演奏を集めたBOXがリリースされます
[春の祭典初演100周年リリース]
「春の祭典」初演100年を記念して、自作自演の2枚組と同時に発売されるこの10枚組は、RCA Red Sealとソニー・クラシカルに残された「春の祭典」のさまざまな演奏から、演奏録音史上規範となる名演を10種類収録したものです。
ジャケットには、自作自演2枚組と同じくリチャード・アヴェドンのポートレートを使用した「春の祭典」の初出LPのデザインを踏襲。背景が赤地に変更されているので、はっきりと差別化されています。
クラムシェルボックス仕様。各ディスクは初出盤のジャケットデザインを再現した紙ジャケット入りです。
【Disc1】レオポルド・ストコフスキー(指揮) フィラデルフィア管弦楽団〔1929~1930年モノラル録音〕
モントゥー、ストラヴィンスキー自作自演に続くSP時代3種類目の録音で、アメリカでの初録音。ストラヴィンスキーの作品を早くから積極的に演奏・録音してきたレオポルド・ストコフスキーによる生涯唯一のハルサイ録音。ストコフスキーの「春の祭典で」は、ディズニー映画「ファンタジア」での鮮烈な取り上げ方が知られていますが、フィラデルフィア管とは1922年に「春の祭典」のアメリカ初演を行い、さらに1930年4月、この録音の最後のセッションの翌月には、ストコフスキーはフィラデルフィア管をピットに入れ、マーサ・グラハムのコレオグラフィでバレエとしての初演を指揮しています。
【Disc2】イゴール・ストラヴィンスキー(指揮) ニューヨーク・フィルハーモニック〔1940年モノラル録音〕
1929年のストララム管とのSP録音に続き、ストラヴィンスキー自作自演による2度目のハルサイ録音。1939年にアメリカに亡命後、生涯にわたって自作を録音することになる米コロンビアとの録音契約を結び、その契約初期に録音されたもの。ニューヨーク・フィルの豪壮なアンサンブルが聴きものです。
【Disc3】ピエール・モントゥー(指揮) ボストン交響楽団〔1951年モノラル録音〕
「春の祭典」の初演者、ピエール・モントゥーが生涯に残した4種類の録音のうち、3度目の録音で、「春の祭典」の初LPとなった記念碑的な演奏。1919年~24年には音楽監督を務めながら、クーセヴィツキー時代には遠ざけられていたモントゥーが、久しぶりにボストン響の指揮台に復帰した際の録音です。若き日の冨田勲がこのLPを聴いて強く惹きつけられたことでも知られています。
【Disc4】ユージン・オーマンディ(指揮) フィラデルフィア管弦楽団〔1955年モノラル録音〕
前任者ストコフスキーを受け継いで、ストラヴィンスキー作品を積極的に取り上げたユージン・オーマンディですが、「春の祭典」の録音はモノラルの当盤のみ。モノラルながら、当時のフィラデルフィア管の力強く華麗な妙技を堪能できる名演です。
【Disc5】イゴール・ストラヴィンスキー(指揮) コロンビア交響楽団〔1960年ステレオ録音〕
ストラヴィンスキーによる3度目、最後の自演録音となった決定版。ニューヨークで編成されたコロンビア交響楽団との録音です。
【Disc6】小澤征爾(指揮) シカゴ交響楽団 〔1968年ステレオ録音〕(+「花火」Op.4)
ラヴィニア音楽祭の音楽監督としてシカゴ響と密接な関係のあった若き日の小澤征爾による名演。ハルサイは1980年代まで小澤征爾のトレードマーク的作品で、ボストン響音楽監督時代にも再録音を行い、バイエルン放送響との映像も商品化されています。マルティノン時代最後期ながら、すでにハーセスやクレヴェンジャーを擁していた金管セクションを中心としたシカゴ響の底力のある響き、複雑なリズムをサイトウ・メソッドで明快に振り切る小澤の鮮やかな棒さばきが相乗効果を生んでいます。初出LPの通り、「花火」をカップリング。ジャケットに使われたイラストは、絵本「はらぺこあおむし」などの作家、エリック・カールによるものです。
【Disc7】ピエール・ブーレーズ(指揮) クリーヴランド管弦楽団〔1969年ステレオ録音〕
言うまでもなく「ハルサイ」の代名詞録音。細部まで透徹したアナリーゼによって、リズムや音の絡みがこれまでにないほど明晰に表出された「春の祭典」解釈の一つの極点を示す歴史的演奏です。セルによって鍛え上げられていたクリーヴランド管鉄壁のアンサンブルが生み出す、究極の「ハルサイ」がここにあります。
【Disc8】レナード・バーンスタイン(指揮) ロンドン交響楽団〔1972年ステレオ録音〕
ブーレーズ盤の3年後、ソニー・クラシカルが生み出した「ハルサイ」の新たな名盤がこのレナード・バーンスタイン指揮によるロンドン響盤です(初出は4チャンネルLP)。バーンスタインにとっては、ステレオLP初期のニューヨーク・フィルとの若々しい演奏に続く2度目の録音となったもので、勢いよりも遅めのテンポで細部をじっくりと描きこんだエモーショナルな名演です。ストラヴィンスキーの顔が森の中に寝そべるゴーギャン的な美女を覗き込むジャケットも秀逸。
【Disc9】エサ=ペッカ・サロネン(指揮) フィルハーモニア管弦楽団〔1989年デジタル録音〕(+「3楽章の交響曲」)
2013年2月来日時の鮮烈きわまる「ハルサイ」演奏が記憶に新しいエサ=ペッカ・サロネン。当盤は、サロネンのソニー・クラシカル時代を代表する名盤で、フィルハーモニア管やロンドン・シンフォニエッタなど複数のオーケストラを指揮して進めていたストラヴィンスキー・チクルスの一環となったものです。圧倒的な切れ味の鋭さは、若々しいサロネンならではのもの。初出盤の通り、「三楽章の交響曲」をカップリング。
【Disc10】マイケル・ティルソン・トーマス(指揮) サンフランシスコ交響楽団〔1996年デジタル録音〕
現代のアメリカ・オーケストラ界を牽引するマイケル・ティルソン・トーマスとサンフランシスコ交響楽団。その初期に行われたRCA Red Seal時代の屈指の名盤です。躍動感のあるリズム、圧倒的なドライヴ感、そしてライヴながらほぼ完ぺきな細部の彫琢など、作品を知り尽くしたティルソン・トーマスならではの「ハルサイ」をご堪能いただけます。
ソニー・ミュージック
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2013年02月20日 17:50