ミンディ・グレッドヒル、傑作クリスマス・アルバム

そのコケティッシュな歌声がとにかく魅力的なカリフォルニア生まれの女性SSW、ミンディ・グレッドヒル。3rdアルバムにして最高傑作『アンカー』が、既にここ日本でもヒット中の彼女の、初めてのクリスマス・アルバムが本作『ウィンター・ムーン』です。『アンカー』と同じく、ジュノー・アワード受賞者Stuart Brawleyがプロデュースを手掛けた、アコースティックな質感が素敵なサウンドと、程よいヴィンテージ感が心地良いアレンジに、センスの良いスタンダードソングの選曲に加え、オリジナル曲も抜群と言う夢のような名盤です。
元気一杯の疾走ギターポップに仕上げた「01. サンタが街にやってくる」がいきなりハッピーな仕上がりですが、同じく軽快なテンポで奏でられるビーチボーイズのカヴァー「05. リトル・セイント・ニック」、バンジョーに乗せて聴かせる「09. ザ・クリスマス・ソング」などのアップテンポの楽曲に加え、優しい歌声が絶妙な「02. 神の御子は今宵しも」、語りかけるように歌う「03. クリスマス・ワルツ」、厳かな雰囲気のオリジナル曲「08.リトル・ソルジャー」、ピアノの伴奏のみで聴かせる定番中の定番曲「10. きよしこの夜」など、本当に素晴らしいです。そして注目は、本作のタイトルにもなっている彼女のオリジナル曲「07. ウィンター・ムーン」。彼女の最大の魅力の一つである、メロディの輝きが尋常では無いこの曲は、ほっこりとしたバンジョーの響きと曲調が絶妙の名曲で、一聴で心に刻み込まれてしまうような、そんな魅力に溢れています。さらに、ボーナス曲として収録されている「11. ウィンター・ムーン(ウィズ・パペット・フレンズ)」は、お馴染みのパペット達と共に歌うVer.で、子供達と一緒に楽しめると言う魅力も備えています。
クリスマスアルバムと言えば、どうしても季節感や、ノリに左右されがちな印象ですが、本作『ウィンター・ムーン』はミンディ・グレッドヒルの魅力も相まって、しっかりとポップス作品として楽しめてしまう1枚です。不思議なことに、通年で楽しめてしまう、そんな魔法のような魅力を合わせ持つ名盤です。
日本盤ボーナストラック“Winter Moon (with puppet friends) ”
掲載: 2012年11月29日 11:54