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遂に完結!ブロムシュテット&ゲヴァントハウス管のブルックナー:交響曲全集

ブルックナー

遂に完結!ブロムシュテット&ゲヴァントハウス管のブルックナー:交響曲全集
一挙2タイトル発売!
巨匠指揮者、ブロムシュテットが関係の深い名門オーケストラ、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管と着実に進行してきた“ブルックナー・シリーズ”も今回の第2番、第9番でいよいよ完結。1枚1枚のリリースごとに注目度も増して、高い評価を得てきただけに、今回の2枚もファン必聴。なお、全集を収録した全9枚組セットも同時リリースが決定です!

ブルックナーの交響曲第2番は、この作曲家の他の作品とは明らかに異なるスタイルで書かれている。よく知られる休止の多用。そして、前半の二楽章が長大で、後半の二楽章が短いという特徴を持つ。ブロムシュテットはいつものようにきびきびとした快速テンポを採用している。休止も、矯めに矯めて止まり、立ち上がるというような効果、演出など、禁欲的にしない。だから人によっては生真面目に過ぎると思われるかもしれない。しかし、これは前半が長いこと、後半が短いことを承知したブロムシュテットが、全体のバランスを考えて行っている知的な理由に起因するのだ。
それゆえに前半は充実しているけど、後半尻つぼまりだなあという印象が全くないばかりか、フィナーレの豪快さが第1番のフィナーレを想起させるユニークな解釈となっている。思えば、ブルックナーというとオルガン奏者という側面が強調され、延々とつづく残響がなければ本当でないという誤解が多いのではないか?ブロムシュテットはそうした勘違いを払拭してくれる。

 

【曲目】
ブルックナー:交響曲第2番ハ短調(1872年稿、キャラガン校訂版)
【演奏】
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
【録音】
2012年3月8-11日ライプツィヒ・ゲヴァントハウス(ライヴ)

ブルックナーの交響曲第9番は、壮麗極まりない作品である。第一楽章などを聴いているとやはり、マーラーにも通じる現代音楽への扉がこの曲にもあることを教えてくれる。楽器がどんどん少なくなっていく第三楽章の終結も後年のショスタコーヴィチなどにも共通する虚無感がある。但し、古典解釈の権化ブロムシュテットだけのことはある。徒に新しさを求めるのではなく、ハイドン並のシンプルさをこの曲に見出し、ベートーヴェンの後継者としてのブルックナー、古典交響曲の極北として、ブルックナー最後の傑作を紡ぎだす。故に、作品がシンプルに見える。言い方が悪ければプリミティヴに感じる。混濁したところは一切なく、澄んだ水底に光る美しい石のようにこの曲を再現していく。特に感動したのは、第2楽章の運動神経の確かさ。第三楽章に於ける微細な戸惑いと揺れ(これまであまりブロムシュテットから感じなかった新しい美点だ!)である。そしてり合理性、整合性。未完の傑作ではなく、三楽章で完成していることをブロムシュテットは明示する。

 

【曲目】
ブルックナー:交響曲第9番ニ短調(コールス校訂版,2000年)
【演奏】
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
【録音】
2011年11月24-26日ライプツィヒ・ゲヴァントハウス(ライヴ)

ブロムシュテット

※全集ボックスも同時リリース!SACDハイブリッド仕様による充実の全9枚組です。

 

『ブルックナー:交響曲全集』
【演奏】
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
【録音】
2005年-2012年ライプツィヒ・ゲヴァントハウス(ライヴ)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2012年08月23日 17:28

更新: 2012年08月23日 18:30