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特集

カヴァー、サンプリング、トリビュート……カンのエッセンスはここにも!

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2012年09月12日 17:59

更新: 2012年09月12日 17:59

ソース: bounce 347号(2012年8月25日発行)

文/青木正之



世の中の尖ってるミュージシャンは総じてカンの影響を受けてるのでは? そんな考えが頭をよぎるほど、さまざまな形で彼らが創作意欲を駆り立てている。その代表例は……まず、曲名で表現したのはフォール“I Am Damo Suzuki”と!!!“Dear Can”。そのタイトルに恥じぬよう、前者はエキセントリックさを、後者はヒプノティックなグルーヴを楽曲に注入し、オマージュを捧げている。ちなみにThe Mirrazの2008年作『OUI!OUI!OUI!』には、“CANのジャケットのモンスターみたいのが現れて世界壊しちゃえばいい”なんて強烈なのも。そして、続いてはカヴァー組。“Turtels Have Short Legs”をピックアップした岡村と卓球は、本家よりも楽しそうにはしゃいだアレンジが微笑ましい。レディオヘッドは、音源では残していないが、ライヴで“Thief”を披露。加えてジョニー・グリーンウッドは、映画「ノルウェイの森」のサントラでカンを3曲も採用する偏愛ぶりだ。

さて、サンプリング・ソースとしても人気のカン。プライマル・スクリームは“Kowalski”に“Halleluhwah”のドラムを用い、原曲のファンキーなブレイクを見事に再利用した。それだけに飽き足らず、次のアルバム『XTRMNTR』ではヤキをドラムで担ぎ出す始末! ヒップホップ界からは、カニエ・ウェストがエントリー。“Drunk And Hot Girls”では、曲を印象付けるメランコリーな空気感を“Sing Swan Song”のサンプリングで演出している。そしてもう一丁、スパンク・ロックも。彼らは“Energy”で“Vitamin C”のドラム&ベースを拝借し、イカしたブレイクビーツへと昇華している。最後に、変わった例としてムーニー・スズキを。バンド名がなんと、カンのヴォーカル2人の名前のミックス。意味はあるの?



▼関連盤を紹介。

左から、フォールの85年作『This Nation's Saving Grace』(Beggars Banquet)、プライマル・スクリームの97年作『Vanishing Point』(Creation)、岡村と卓球の2003年作『The Album』(キューン)、!!!の2004年作『Louden Up Now』(Warp)、カニエ・ウェストの2007年作『Graduation』(Def Jam)、ジョニー・グリーンウッドが手掛けた2010年のサントラ『ノルウェイの森』(ソニー)、スパンク・ロックの2011年作『Everything Is Boring And Everyone Is A Fucking Liar』(Boysnoize)

 

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