『Pink Friday』までのニッキー
無名時代にはデンマークのDJプロジェクトであるエナーの“Gucci Gucci”にてチョッパー・シティ軍団とコラボしたこともあるニッキー。その名声がミックステープ・レヴェルを超えて届いてきたのは、ロビン・シック“Shakin' It 4 Daddy”やバードマン“Grindin' Making Money”に客演した2009年からだ。暮れには以降もカラミの多いグッチ・メインとの“Sex In Crazy Places”も残しているが、やはり重要なのはリル・ウェイン率いるヤング・マネー軍団のアルバムだろう。スマッシュ・ヒットとなった“Bedrock”などでキャラを立てた彼女は、そのままウィージーの“Knockout”でエモガールぶりを発揮している。そして、今年に入ってからは旬なラッパーの常として客演人気が集中。リュダクリス“My Chick Bad”やアッシャー“Lil Freak”、マライア・キャリー“Up Out My Face”、クリスティーナ・アギレラ“Woohoo”といったヒット・シングルに登場し、女傑の先輩トリーナ&レディー・ソウとの“Dang A Lang”、仲の良いドレイクの“Up All Night”、グッチの“Coca Coca”“Haterade”など、絶え間ない露出で期待を存分に高めてきた。
『Pink Friday』のアナウンス後もトレイ・ソングズの“Bottoms Up”やジェイ・ショーンの“2012”、カニエ・ウェスト“Monster”といったヒットに貢献し、リアーナの新作にも参加するなど、アルバムへの期待を膨らませると共にシーンの相乗的な熱を作り出してきたニッキー。やっぱこういう人がいないと盛り上がらないでしょう。
▼関連作を紹介。
左から、エナーの2008年作『Raggatronic』(Ultra)、ロビン・シックの2009年作『Sex Therapy』(Star Trak/Interscope)、グッチ・メインの2009年作『The State vs Radric Davis』(1017 Brick Squad/Asylum/Warner Bros.)、ヤング・マネーの2009年作『We Are Young Money』、リル・ウェインの2010年作『Rebirth』(共にYoung Money/Cash Money /Universal)、リュダクリスの2010年作『Battle Of The Sexes』(DTP/Def Jam)、アッシャーの2010年作『Raymond V Raymond』(LaFace/Jive)、クリスティーナ・アギレラの2010年作『Bionic』(RCA)、トリーナの2010年作『Amazin'』(Slip-N-Slide)、ドレイクの2010年作『Thank Me Later』(Young Money/Cash Money /Universal)、トレイ・ソングズの2010年作『Passion, Pain & Pleasure』(Atlantic)、リアーナのニュー・アルバム『Loud』(Def Jam)
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