こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

特集

LATIN BEAT FILM FESTIVAL 2010

カテゴリ : Exotic Grammar

掲載: 2010年09月10日 21:28

更新: 2010年09月10日 22:02

ソース: intoxicate vol.87 (2010年8月20日発行)

text:長屋美保

映画界の流れをみても、ここ数年ラテンアメリカは外せないテーマになっている。スティーブン・ソダーバーグはキューバ革命の雄、ゲバラの半生を2部作映画『チェ28歳の革命/39歳 別れの手紙(che)』で描き、オリバー・ストーンは、ベネズエラのウーゴ・チャベスや、ボリビアのエボ・モラレス、キューバのラウル・カストロほかラテンアメリカの大統領たちを追ったロードムービー『国境の南(SOUTH OF THE BORDER)』を撮った。フランシスコ・フォード・コッポラの新作はヴィンセント・ギャロ主演でイタリア系アルゼンチン人兄弟の物語『テトロ(TETRO)』だ。さらにアルゼンチンの伝説のサッカー選手のドキュメンタリー、『マラドーナ(MARADONA)』を監督したエミール・クストリッツアが、新作ではジョニー・デップ主演でメキシコ革命の英雄パンチョ・ビジャをテーマにすると発表した。

そう、確実に世の中の目は南へ向けられている。今までメキシコやそれ以南から流れて来た不法移民の労働力によって持ちこたえて来たアメリカ合衆国が、ここ数年、厳しく移民を排除しようとしていることからも、それを強く感じる。とくに今年に入り、アリゾナ州が打ち出した移民対策法SB1070は、南からのパワーに脅威を感じるようになったアメリカ合衆国のヒステリックな反応なのではないか。

しかしながら、未だに日本ではラテンアメリカの現状を伝えるニュースはほとんど届かず、ラテンアメリカ映画の劇場公開は増えてきたとは言え、世界では話題の素晴らしい作品であっても公開されないこともしばしば。

そんな、日本でなかなか触れる事のできないラテンアメリカのリアルな一面に迫るのが、今年で7回目を迎えるラテンビート映画祭だ。かねてからラテンアメリカ、スペインの良質な映画を紹介してきたが、今年は社会派ドキュメンタリー作品も盛り込んでグレードアップし、東京、横浜、京都の3都市で開催。さらに京都ではクストリッツアの『マラドーナ(MARADONA)』、ルイス・ブニュエルの名作『哀しみのトリスターナ(TRISTANA)』のほか、『ボルベール<帰郷>(VOLVER)』(ペドロ・アルモドバル監督)、『モーターサイクル・ダイアリーズ(DIARIOS DE MOTOCICLETA)』(ヴァルテル・サレス監督)『天国の口、終わりの楽園(Y TU MAMA TAMBIEN)』(アルフォンソ・クアロン監督)といった日本でも話題を呼んだ旧作も上映される。

次のページへ

 

インタビュー