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特集

フジファブリックから広がるMUSIC ~彼らと縁のある人たちをアラカルトで~

掲載: 2010年07月21日 18:00

更新: 2010年07月21日 18:21

文/土田真弓

 

奥田民生 『OTRL』 キューン (2010)

当時15歳の志村正彦少年が、奥田民生のライヴに感銘を受けて音楽の道を志そうと決意した……というエピソードは、あまりにも有名。以降、フジファブリックのメイン・ソングライターとして志村が発表していった楽曲を顧みれば、その原点は時を経ても重要な道標となっていたことは想像に難くない。マニアックにして王道。飄々としていて、ユーモラスで、それでいて切実なエモーションをチラリと覗かせる歌を、両者は歌う。

 

氣志團 『木更津グラフィティ』 影別苦須 虎津苦須 (2010)

2002年にフジファブリックは初作『アラカルト』を発表。その前年に、志村はかつてのバイト先の先輩(綾小路翔、西園寺瞳、星グランマニエ)が結成した氣志團の代表曲“One Night Carnival”(2001)にコーラスで参加している。音楽的な影響については……謎である。

 

LED ZEPPELIN 『Physical Graffiti』 Swan Song (1975)

デビュー当時の本誌のインタヴューにおいて、志村は〈奥田のルーツを追ってビートルズ、レッド・ツェッペリン、スライ&ザ・ファミリー・ストーンを聴いていった〉とも語っている。そんなリスナー遍歴が反映されてか、独自のひねくれ感がまぶされた〈フジファブリック印のパワー・ポップ〉は、解体すると60~70年代のサイケデリック、プログレ、ハード・ロックからの影響が透けて見える。

 

BEAT CRUSADERS 『Situation』 DefSTAR (2010)

その〈独自のひねくれ感を持つパワー・ポップ〉という点において、フジファブリックとの共通項を見い出せるバンドの先輩格を挙げるなら、BEAT CRUSADERSか。中心人物=ヒダカトオルの音楽マニアぶりをあり得ないパワーで押し出すサウンドは、変化球でありながら剛速球。

 

monobright 『雨にうたえば』 DefSTAR (2010)

また、下の世代で同様の匂いを放っているバンドと言えばmonobright。ひねくれ感というよりは変態感かもしれないが、決してストレートではないロック・サウンドで聴き手のカタルシスのど真ん中を突きにかかる、という点には、ユニコーン・チルドレンらしさもちらほらと。

 

HOLIDAYS OF SEVENTEEN 『Johnan City Boyz e.p.』 FABTONE (2010)

そして、さらに新世代のバンドたちを見渡した時に思い浮かぶのが、この福岡発の5人組。上掲の2バンドのようなねじれ感覚はないが、共演経験のあるウィーザー直系のハード・エッジかつ胸キュンなパワー・ポップを聴かせてくれる。

 

Chocolat & Akito 『Tropical』 ビクター (2007)

フジファブリックのメジャー・ファースト・アルバム『フジファブリック』(2004)と、前後してリリースされた四季がテーマのシングル4連作に〈6人目のメンバー〉として参加したのは片寄明人。1年をかけて世に送り出されたこの5作品は、彼にとっても初の全面プロデュース作品だったという。

 

VARIOUS ARTISTS 『HAPPY BIRTHDAY, JOHN』 EMI Music Japan (2005)

ジョン・レノンのトリビュート・アルバムのなかで、フジは“Love”のカヴァーを披露。この曲では久方ぶりに片寄がプロデュースを手掛けている。ちなみに、上掲の『フジファブリック』のマスタリングはアビー・ロード・スタジオで行われた。

 

JELLYFISH 『Spilt Milk』 Charisma (1993)

セルフ・プロデュース作となった『FAB FOX』(2005)を挟み、メジャー3作目『TEENAGER』(2008)では元ジェリーフィッシュのロジャー・マニングJrが“Chocolate Panic”を共作。また、パワー・ポップへ振り切った次作『CHRONICLE』(2009)のストックホルム録音に参加したメリーメーカーズの代表作『Bubblegun』を、やはり元メンバーのアンディー・スターマーがプロデュースしている。

 

東京事変 『スポーツ』 EMI Music Japan (2010)

11枚目のシングル“Sugar!!”(2009)のカップリング曲“ルーティーン”を亀田誠冶がプロデュース。また、同シングルと最新アルバム『MUSIC』(2010)には刃田綴色がサポート・ドラムとして参加している。

 

吉井和哉 『VOLT』 EMI Music Japan (2009)

志村の急逝後、遺された3人が初めてオーディエンスの前に姿を現したのは〈JAPAN JAM 2010〉。THE YELLOW MONKEYのトリビュート・アルバム『THIS IS FOR YOU ~THE YELLOW MONKEY TRIBUTE ALBUM』(2009)で志村が歌った“Four Seasons”を吉井が歌い、そのバックを彼らが務めた。また吉井は、志村の追悼式〈志村會〉で開催が発表されたフジファブリック主催のイヴェント〈フジファブリックpresents フジフジ富士Q〉にも登場。志村の音楽家人生の出発点となった富士急ハイランドコニファーフォレストのステージで、“Anthem”のをカヴァーを披露した。

 

 

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