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ドレイクの歩みと新作のポイントを簡単におさらい

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2010年06月23日 18:01

更新: 2010年06月23日 18:09

ソース: bounce 322号 (2010年6月25日発行)

文/轟ひろみ

 

カナダのトロント出身、もともと俳優だったオーブリー・グラハムが、ラッパーのドレイクとして脚光を浴びたのは、2006年に発表したミックステープ『Room For Improvement』でのことだった。翌年の『Comeback Season』ではトレイ・ソングズやリル・ウェインとのコラボも実現させて、ミックステープ時代ならではのスタンスで徐々に名を売っていくようになる。 そして2009年初頭、DJスクリューからビリー・ジョエル、リッケ・リー、サンティゴールドまでを俎上に乗せたミックステープ『So Far Gone』のリリースへと至るのだった……というのが、メジャー・デビューまでの簡単なあらましだ。

そこに収められていた“Best I Ever Had”が全米チャートを上昇すると多くのレーベルから声がかかるようになったが、最終的にドレイクが選んだのはリル・ウェインの率いるヤング・マネー だった。これに伴ってミックステープと同名のヒット曲集的なEP『So Far Gone』がメジャー・リリースされている。それと同時に客演でも引っ張りだこになった彼は、映画「More Than A Game」のサントラにウェイン+エミネム+カニエとのコラボ・チューン“Forever”を提供し、トレイ・ソングズ“I Invented Sex”、メアリーJ・ブライジ“The One”、バードマン“Money To Blow”、ティンバランド“Say Something”などに次々と登場。アリシア・キーズの“Un-Thinkable(I'm Ready)”では曲作りに参加し、DJキャレドの“Fed Up”ではアッシャーやリック・ロス、ジーズィと共演も果たしている。

そして、度重なる延期(の合間にヤング・マネー軍団でのアルバムもドロップ)を経て登場したのが今回のファース ト・オリジナル・アルバム『Thank Me Later』だ。相棒のボーイ・ワンダーによる“Over”がスマッシュ・ヒットし、カニエによるシンセ・ポップ調の歌モノ“Find Your Love”は全米TOP10入りしているが、アルバム全体はこれまでよりもラップにやや軸を傾けたような印象もあって、そこが賛否を分けるかもしれない。 ただ、スペイシーながらも無機的にならない独特のまろやかさは彼一流のものだけに、聴いているともう気持ち良くてしょうがない。夏に向けてじっくり堪能したい、ロマンティックな一作である。

 

▼関連盤を紹介。

左から、ドレイクのEP『So Far Gone』(Young Money/Cash Money/Universal)、エミネムの2009年作『Relapse: Refill』(Shady/Aftermath/Interscope)、トレイ・ソングズの2009年作 『Ready』(Songbook/Atlantic)、ヤング・マネーの2009年作『We Are Young Money』(Young Money/Cash Money/Universal)、アリシア・キーズの2009年作『The Element Of Freedom』(J)、メアリーJ・ブライジの2009年作『Stronger With Each Tear』(Geffen)、バードマンの2009年作『Priceless』(Cash Money/Universal)、ティンバランドの2009年作『Shock Value II』(Mosley/Interscope)

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