BLAH BLAH BLAH
LAにやってきて苦労していた時期のケシャがチャンスを掴んだきっかけは、2006年に友人でもあったパリス・ヒルトンの“Nothing In This World”にてバック・ヴォーカルを担当したことだった。同曲はすでに大物プロデューサーだったDrルークの手によるもので、この頃には何らかの繋がりができていたのであろうことはわかる。翌年には彼女の書いた“This Love”がヴェロニカスに採用され、さらにはブリトニー・スピアーズの“Lace And Leather”(2008年)でもバック・コーラスに加わるなど、ルークの絡みで大きな仕事も入ってくるようになってはいたが、まだ彼女は知られざる存在だったと言えるだろう。
そんな状況を一変させたのが、これまたルークの手掛けたフロウ・ライダーの“Right Round”だった。ここでフックを歌ってようやくフィーチャリング・クレジットを得たケシャは、タイオ・クルーズの“Dirty Picture”にもフィーチャーされてジワジワと注目を集めていくことに。また、フロウ・ライダーと同じマイアミのピットブルとも“Girls”でコラボしている。なお、今回“Blah Blah Blah”に招いているエレクトロ・ポップ・ユニットの3OH!3とは、彼らの“My First Kiss”にお返し参加したばかりだ。
ソングライターとしての需要も高まっていて、マイリー・サイラスの重要曲“The Time Of Our Lives”をルークと共作したほか、こちらで紹介しているミランダ・コスグローヴのアルバム『Sparks Fly』でも“Disgusting”にてペンを交えている。この方面での飛躍も期待できそうだ。
▼関連盤を紹介。
左から、パリス・ヒルトンの2006年作『Paris』(Wanner Bros.)、フロウ・ライダーの2009年作『R.O.O.T.S.』(Poe Boy/Atlantic)、タイオ・クルーズの2009年作『Rokkstar』(Island)、マイリー・サイラスの2009年作『The Time Of Our Lives』(Hollywood)、ピットブルの2009年作『Rebelution』(Pologrounds/J)
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