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特集

J-HIP HOP / R&B / REGGAE

若手のメジャー進出がシーンを活性化

ここではヒップホップ~R&B~レゲエを無理矢理まとめてみた。大きな動きとしては前年に話題となった男女コラボを踏襲する往復書簡的なラヴソングが急増したわけだが、アルバムとしての完成度の高さに繋げられたものは少なかったように思う。ただ、そういった流れに与しない多様なスタイルが着実に共存できていたのも今年の特徴で、特にヒップホップは前年のAnarchyに続いて、サ上とロ吉やSEEDA、COMA-CHIらの世代がいよいよ最前線に出てきた印象だ。

COMA-CHI
『RED NAKED』
 Knife Edge
ミチバタでフリースタイラーとして鳴らし、数々の客演仕事を経て勝ち取ったメジャー初作。ラップも歌もこなす超一級のスキルや共感を呼ぶテーマやストーリー、Jazzy Sport勢による音楽面でのバックアップなどヒット・ポテンシャルは十分で、2010年はさらに飛躍するはず! *北野

SCARS
『NEXT EPISODE』
 SCARS 
A-THUGの収監やBESの不在を、I-DeAの目が光るクルー全体のラップの進化でカヴァーした2作目は、復帰したMannyのタイトさも光る。ハスラー的な流れを牽引していたが、D.Oの不在で火が消えたようなストリートで彼らに続く目立った存在が出てこなかったのが本作の不幸か。*一ノ木

サイプレス上野とロベルト吉野
『WONDER WHEEL』
 Almond Eyes 
各種メディアへの露出も順調に、日本語ラップ・シーンへと音楽ファンを橋渡しする2人。前作にあった良い意味でのキワモノ的なエグ味をグッと削ぎ落とし、音楽としてもより真っ当になった。これで取っ付きやすいポップスターにまた一歩近付いた!? *一ノ木

DJ Deckstream
『Soundtracks 2』
 Manhattan 
メロウな洋楽カヴァー集やハウス・プロジェクトのRahze名義によるアルバムなど、良作を連発した敏腕トラックメイカーによる2作目。T・ボズやナイス&スムースらゲストの人選からも滲む90's志向を、懐古趣味ではなくスタイリッシュに聴かせる手際は流石でした。*北野

CHEHON
『RHYME LIFE』
 ARIOLA JAPAN
いまや大型フェスのメイン・アクトを張るのに申し分ない実力を付けたDJのメジャー進出アルバム。スティーヴン・マクレガー製の“Power 2K8”や〈Mission〉オケ使用の“Change”からもわかるように、メジャー入りしてもラガ街道まっしぐらな姿勢を貫いてくれた。*カシワ

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2010年01月13日 18:00

更新: 2010年01月13日 18:00

ソース: 『bounce』 317号(2009/12/25)

文/bounce編集部

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