HYBRID ROCK
時代は緩やかに進み……
80'sテイストを盛り込んだ享楽的なサウンドが引き続き猛威を振るうなか、そこに少々のメランコリーを忍ばせるバンドが人気を集めた。ポーティスヘッドのジェフ・バーロウをブレーンに迎えて大変身したホラーズが最たる例で、時代は着実に進みいよいよ90'sリヴァイヴァルの到来か!? 2007年頃からジワジワとシーンを侵食し、ビッグ・ピンクやM83のヒットでさらに過熱したニューゲイザー・ブームも、この流れだとまだまだ続くかもしれない。
FRANZ FERDINAND
『Tonight: Franz Ferdinand』 Epic
勝手に好青年のイメージを抱いてましたが……。突如ダーティーなムードを纏い、夜の街に繰り出したフランツさん。甘くノスタルジックなメロディーと危険な香り漂うギター・サウンドで、ネクスト・フェイズに突入です! *白神
FLEET FOXES
『Fleet Foxes』 Sub Pop
数々の海外メディアで2008年度のベスト・アルバムに選ばれた本作が日本盤で登場し、ようやくその人気が本格化! バンジョーやマンドリンを表に出した懐か新しいサウンドと、ゴスペル調の壮大なコーラスが織り成すサイケデリックなフォークが、一種のトレンドとなりました。*白神
GRIZZLY BEAR
『Veckatimest』 Warp
全米8位をマークするなどこの3作目でついにブレイクし、フリート・フォクシーズと共にUSニュー・フォーク・ブームを牽引する存在に躍り出た熊さんたち。〈サマソニ〉では初来日も果たし、甘美なストリングスを利かせた至福のフォーキー・ポップで観客を酔わせてくれましたね! *白神
THE HORRORS
『Primal Colours』 XL
プロデューサーにジェフ・バーロウ(ポーティスヘッド)とクリス・カニンガムを迎えたサイケでノイジーな音世界は圧巻で、NME誌が選ぶ2009年のベスト・アルバムにも輝いた2作目。こういう90'sっぽいダークなサウンドが、今後もっと増えそうな予感です! *白神
EBONY BONES!
『Bone Of My Bones』 Sunday Best
ヤー・ヤー・ヤーズやヴィヴィアン・ガールズなど男勝りのガールズ・ロッカーが相変わらずシーンを闊歩していましたが、そのなかでも異彩を放ちまくっていたのが彼女! スリッツ親分(祝・完全復活!)の正統後継者として、幅広い層から支持を集めました。*白神
MICACHU AND THE SHAPES
『Jewellery』 Rough Trade
マシュー・ハーバートがプロデュースを買って出た、女性MCを中心とする3人組のデビュー作。手作り楽器(ガラクタ)をガチャガチャ鳴らして作り上げたちょっぴりとんちんかんなポスト・パンクが激キュートで、本年度のへなちょこ大賞を差し上げたい! *白神
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