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特集

シンプルなダンス・ミュージックに

例えばフィジェットひとつを取ってもブレイクビーツとして見るか、エレクトロとして捉えるか、ハウス的なのかテクノなのか捉えるポイントによって評価の行方もさまざま。クリックも同様です。そんななかで一定の傾向があったとすれば、クラウトだったりディスコだったり、ピュア・テクノに回帰する動きがあったり、それぞれにプリミティヴというか、むやみな足し算感覚ではなくシンプルでベーシックでミニマルな気持ち良さを追求する作品が目立ったことでしょうか?

THE PRODIGY
『Invaders Must Die』
 Take Me To The Hospital
リアム、キース、マキシムというオリジナル・メンバー3人が12年ぶりに集結し、持てるすべてを出し切った文字通りのモンスター・アルバム。往年の勢いが宿った破壊力抜群のロッキン・サウンドは改めて痛快でした。レイヴの王者は永遠に不滅です。*田中直

YUKSEK
『Away From The Sea』
 Has Been/Barclay
新人扱いではありますが、もともとプロデュース業や数々のリミックスもしてた人だけに自身の多彩な音楽的バックボーンを上手くまとめて華麗にアルバム・デビュー。端的に言ってしまえばポップなディスコ・ロック。顔を含め、程良い甘さ加減が吉と出た。*池田

HIGAMOS HOGAMOS
『Higamos Hogamos』
 DC 
ちょいエレクトロなクラウト・ファンク・ロック(?)が格好良い、DCイチオシのニュー・アクト。サウンドもネーミングもフジヤ&ミヤギのセンスに近いものを感じるけれど、決しておふざけでやってるわけではなかったようです。*櫻井

2000 AND ONE
『Heritage』
 100% Pure 
シングルや別名義ですでに大注目だった2000・アンド・ワンの初作。90年代中盤から活動しているだけあって、90'sテクノ黄金期のサウンドをクリック以降の最新テクノ的流儀でアップデートしたこの傑作は、クリックのテクノ回帰の好例でもあった。*石田

JESSE ROSE
『What Do You Do If You Don't』
 Dubsided 
2009年も勢いが衰えなかったフィジェット・ハウスの最重要レーベルから、満を持して登場した決定的な一枚。大きな盛り上がりを見せているエレクトロ・ハウス・シーンにも少なからず影響を与えたのでは!? 2010年もまだまだイケそうだ。*石井

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2010年01月13日 18:00

更新: 2010年01月13日 18:00

ソース: 『bounce』 317号(2009/12/25)

文/bounce編集部

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