HIP HOP(2)
UGK
『UGK 4 Life』 UGK/Jive
約20年の活動歴に幕を下ろした最終作だが、感傷に浸る暇は一切与えない。スローターハウスやレイクォンらの新作と共に、2009年のシーンにラップ・スキルのなんたるかを改めて問うた壮絶な一枚。こと〈ラップ・アルバム〉という観点ではキャリア最高傑作かも? *高橋
ASHER ROTH
『Asleep In The Bread Aisle』 School Boy/SRC/Universal
ボンクラ学生讃歌(?)“I Love College”で話題となった2009年のフレッシュマン。白人というだけでエミネムと比較する外野を牽制した“As I Em”での皮肉の効かせ方や巧みなフロウで、幅広い層から注目を集めた。*升本
MAINO
『If Tomorrow Comes...』 Hustle Hard/Atlantic
同郷の先達、ビギーとジェイ・Zの処女作の系譜を受け継ぐような、自身の半生に基づくコンセプト作品。“Hi Hater”や“All The Above”のわかりやすさからは想像のつかないディープな内容だ。2009年のNY産ヒップホップでは五指に入る好盤。*高橋
DORROUGH
『Dorrough Music』 E1
2009年、ダムDらの台頭もあってその盛り上がりに大きな注目が集まったダラス・シーンから、“Ice Cream Paint Job”の大ヒットでブレイクしたのが彼。スナップなどのサウス・トレンドを嫌味なく採り入れる柔軟さは新世代ならではで、テキサスの諸先輩方も快くサポートしていた。*升本
FABOLOUS
『Loso's Way』 Desert Storm/Def Jam
映画「カリートの道」をモチーフにしたトータル・アルバム。シンガーとのコラボを軸にしたポップな内容は従来通りだが、成熟したラップ表現を打ち出して高い評価を獲得。“Throw It In The Bag”のヒットも手伝って初の全米1位に輝いた。*高橋
PITBULL
『Rebelution』 Mr. 305/Pologrounds/J
“I Know You Want Me (Calle Ocho)”と“Hotel Room Service”の2大ヒットを収録した、2009年最強のパーティー・アルバム。世界規模のエレクトロ・ホップ・ブームを牽引した重要作として、ブラック・アイド・ピーズ『The E.N.D.』級の評価を与えてもいい。*高橋
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