ハヤシのコメント付き!――『BESTOISU!!!!』全29曲の完全ガイド(2)
06. White Snake(『Absolute POLYSICS』セッションの未発表曲)
「ポリシックス流ファンクの決定版。ちょうど『Now is the time!』の頃にファンクにハマったんです。きっかけは特にトーキング・ヘッズ。ベースとドラムはほとんどワンフレーズで押してるのに、そこに上モノが足されて歌が乗って曲が展開していくっていうのが衝撃的で。たまたまタクシーで聴いたジェイムズ・ブラウンまですごくかっこ良くて、一気にファンクにハマったんですよ。JB'sの演奏のビシッと揃った完璧さは、こいつら全員、MIDIで繋がってるんじゃないのって思った(笑)。そういう要素をポリでやりたいと思ったんですが、それも飛び越えた感じの、ポリ流の変態ファンクが出来たと思います」。
07. I My Me Mine(2005年作『Now is the time!』収録)
カヨ、フミ、ハヤシが順にリード・ヴォーカルをとる。ポスト・パンク的で硬質なオルタナ感を漂わせながら、サビのメロディーをなぜか縦笛が奏でるという間抜け感が素晴らしい。*小野島
08. Beat Flash(2009年作『Absolute POLYSICS』収録)
インディーズ時代の楽曲のスピード感や節操のなさをいまの4人でやってみたという曲。現役屈指のライヴ・バンドであるPOLYSICSの凄味みを遺憾なく発揮した硬派なハードコア・ナンバーだ。*小野島
09. Pretty Good(2008年作『We ate the machine』収録)
POLYSICSとしては珍しい、50年代ロックンロールのマナーに則った曲で、どんなスタイルもソツなくこなすキーボーディストとしてのカヨの器用さも際立つ佳作。*小野島
10. 人生の灰(2007年作『KARATE HOUSE』収録)
ハヤシがDFAや!!!などのディスコ・パンクにハマっていた頃の曲らしい。フミとハヤシのツイン・ヴォーカルで歌われるメロディーと歌詞が、ポリにしかない個性。*小野島
11. Shizuka is a machine doctor(2007年作『KARATE HOUSE』収録)
初期XTCやレッド・ノイズを思わせるエレクトリック・パンクで、ポリのニューウェイヴ魂が炸裂。こういう曲になると彼らは本当にイキイキとする。*小野島