ケンイシイ
ケンイシイが日本デビュー15周年を迎えた。それは日本に──YMOなどのテクノ(・ポップ)ではなく、クラブ・ミュージックとしての──テクノが根付き、シーンとして成立して15年が経った、ということでもあるだろう。彼の15年がテクノ・シーンの15年と同期しているのは自明の理である。今回は初のベスト盤『KI15 -The Best of Ken Ishii』のリリースという節目にも合わせ、ケンイシイのキャリアを〈アーティスト〉〈プロデューサー/トラックメイカー〉〈DJ〉という3つの視点から再確認することで、その実像と軌跡を浮かび上がらせたいと思う。