耳で聴いたピープル・トゥリー(2)
SNOOP DOGG
『Ego Trippin'』 Doggystyle/Geffen(2008)
高校時代の恋人と結婚したジョンは、浮いた話とは無縁の愛妻家。〈嘘クサ~、そんな男がいるわけないよ〉と思ったら、ここにもいました。TV番組を通じて良いパパぶりを披露したり、本作ではカントリーに接近したり。丸くなったというより円熟した魅力を放つ近頃のスヌープは、強引だけどある意味ジョンっぽい。*山西
ATREYU
『The Curs』 Victory/ビクター(2004)
アトレイユの近作で採り入れられている80'sアリーナ・ロック風のコーラス・アレンジからは、あきらかにBJの影響が窺える。本作の日本盤ボートラで“You Give Love A Bad Name”のカヴァーが収録された時には驚いたが、BJの撒いた種はメタルコア/ハードコア・シーンにも確実に根付いているのだ! *粟野
SKID ROW
『Skid Row』 Atlantic(1989)
BJの前身バンドでリッチー加入前にギターを弾いていたデイヴ・セイボを擁し、ジョンの資金的な援助を受けてデビューに漕ぎ着けた彼ら。ワルなイメージを押し出すため、メンバーがジョンに殴り掛かるという珍事件も過去に勃発しているが、パワー・バラードにおける王道感はどう聴いたって相通じるものがある。*粟野
BEANIE SIGEL
『The B. Coming』 Def Jam(2005)
数々のヒット曲を持っているにも関わらず、BJがネタ使いされる例は異様に少ない……のですが、唯一“Wanted Dead Or Alive”だけは大人気! 西部開拓期をモチーフにしたならず者風情たっぷりの世界観に魅了されてか、本作収録の“Wanted”をはじめ、ケル・スペンサーらが再利用しております! *山西
STEEL PANTHER
『Feel The Steel』 Universal(2009)
“Livin' On A Prayer”や“You Give Love A Bad Name”のパクリ曲を筆頭に、この初作にて度がすぎるBJ愛を丸出しにした鋼鉄の豹たち。また、シンセ不在のメンバー構成にも関わらずライヴで“Runaway”を強引にカヴァーし、見るに見かねたデヴィッド・ブライアンがサポート役を申し出たという伝説も持つ。*山口
VARIOUS ARTISTS
『Oh Happy Day: All - Star Music Celebration』 EMI Gospel(2009)
〈あれ、ジョンの声ってこんなに黒かったっけ?〉とわが耳を疑ったのは、ゴスペルに改編された本作収録の“Keep The Faith”を聴いてのこと。譜面通りにしか歌えないと叩かれたのもいまは昔、ここでの彼はシャウトもフェイクもお手のもの。こういうラフな一面をバンドでももっと出してほしいな~。*山西
反町隆史
『BEST of BEST』 ユニバーサル
TVドラマ「ビーチボーイズ」の主題歌にして、反町のデビュー曲“Forever”にリッチーがギターとコーラスで参加。疾走感満点のスカッとしたサビで聴かれるリッチーの渋くも伸びやかな声を浴びながら、何人の男が服を着たままペットボトルの水を頭から被ったことか! イケメンを立たせたらこの男の右に出る者なし! *山口
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