Fairy Tale
あんなことやこんなこと、自分勝手なおとぎ話を真夜中にひとり、頭のなかで紡いでる時には、耳元からこんな歌が流れてくるのが良い。暗闇と音楽と妄想力、それだけあればもう十分な人たちへ。
グディングス・リナ
『The Nightbird』 ビクター(2008)
世界中をひとりで躊躇なく旅する女子の脳内で鳴っていそうな、大胆かつジャンルレスな雑食ノンストップ・チューンはいつでも妄想族の味方。そこがどんな場所でも、意識を遥か遠くにトリップさせてくれる。気分は〈自由な夜の鳥〉でダンシン!
原田郁子
『銀河』 コロムビア(2008)
漆黒の闇のなかに、一筋の流れ星を見つけた時のような奇跡的な瞬間。そんな音楽の魔法が点在する稀有な表題曲に、静かに打ちのめされること幾夜。郁子嬢の真摯な歌声と寓話的な歌詞も相まって、目を閉じて聴くと深い森を彷徨っている感覚に陥りそう。
Spangle call Lilli line
『ISOLATION』 felicity(2008)
静謐なピアノのメロディー、触ると消えてしまいそうに幽玄な美を持つ歌――クラシカルなモードを纏うこの世界観は、古い映画のサントラのように儚い。時折入るレコードのノイズや波の音も、架空の物語を夢想するのにもってこいのスパイスだ。
小栗栖憲英
『SUPERSTAR』 BEAMS(2007)
ぽろぽろと優しく奏でられるフォーキーな音色と、子供のようなイマジネーションで描かれる素直な言葉は、懐かしくもどこか新しい。何も考えず無邪気な眠りを欲する時には、こんな温かいララバイが傍にあればきっと良い夢が見られる気がする。
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