こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

特集

厚みと華やぎを増す〈ブリット・ホップ〉(3)

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2009年09月24日 19:00

ソース: 『bounce』 314号(2009/9/25)

文/出嶌 孝次

TODDLA T
『Skanky Skanky』
 679(2009)
ダンスホール・レゲエに傾倒した賑やかなグライム・トラックを編み出し、ルーツ・マヌーヴァのプロデュースなども手掛けるトドラの初ソロ作。マシーンズ・ドント・ケアの時以上にアーバン色が濃く、USマナーのヒップホップからドラムンベースまで、ティンチー・ストライダーら大勢のMCを交えながら多彩に聴かせる。ミックスCD『Toddla T: Fabriclive 47』もヤバい!

WONDER
『Welcome To Wonderland』
 Dump Valve(2006)
DJワンダーの名で幅広くプロデュースを手掛ける彼もロール・ディープの元メンバー。このリーダー作では“What Have You Done”にケイノが登場するほか、多彩なMCが参加。“Call My Name”に客演しているスウェイいわく「こんなナイスガイが、こんな邪悪な音楽を作るのか?って驚いたよ」とのこと。確かに凶悪です!

SKEPTA
『Microphone Champion』
 Boy Better Know(2009)
DJとしてはリンスFMのミックスCDも出しているスケプタのオリジナル作。ワイリーとの同日リリースも一部で話題になったが、実兄のJMEらボーイ・ベター・ノウの連中がキッチリ援護に回ったこちらの布陣は安定感十分! タイムリーな曲名かもしれない“Ed Hardy Party”にはティンチー・ストライダーも参加している。

DIZZEE RASCAL
『Maths + English』
 Dirty Stank/XL(2007)
カルヴィン・ハリス制作の最新シングル“Holiday”が昨年の“Dance Wiv Me”に続いて全英チャート首位をマークし、セールス的には絶頂期を迎えつつあるディジー。脱力したエレポップ路線もおもしろいが、US志向も垣間見せたこのアルバムでのシャープな姿も忘れがたい。年内に出るというアルバムはどんな仕上がりになる?

THE MITCHELL BROTHERS
『Dressed For The Occasion』
 The Beats(2007)
ストリーツの手引きによってデビューしたMCコンビの2作目。ディスコ・ポップ調の“Michael Jackson”は、ディジーの“Dance Wiv Me”に先駆けたカルヴィン・ハリスのラップ仕事だ。ストリーツ制作の“Slap My Face”にフランツ・フェルディナンドを迎えるなどラップ共々ユニークな作りだったが、現在はレーベルを離脱した様子。

WILEY
『See Clear Now』
 Eskibeat/Asylum UK(2008)
いつも誰かとモメている〈グライム界のゴッドファーザー〉のメジャー流通作。いきなり全英チャートで大ヒットした“Wearing My Rolex”をはじめ、4つ打ちから生音ファンクまで多彩なアレンジに乗り、あえてグライム的じゃないヴァーサタイルな雰囲気をアピールしているようだ。アーサー・ベイカーやホット・チップとの共演が良い。

DAN LE SAC vs SCROOBIUS PIP
『Angles』
 Sunday Best(2008)
雑多なアイデアを無造作に複合したコンビの快作。アンチコンやデフ・ジャックスへの憧れがあるようだが、レディオヘッドをネタ使いした“Letter From God To Man”やグライム勢をおちょくった“Fixed”などはUK独自産らしいヒネリとポップさに満ちている。ちょっと他とは毛色が違うものの、これもまたUKヒップホップの一側面でしょう。

インタビュー