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特集

「色即」の登場人物たちが生きる70年代初頭を彩った日本の名盤たち

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2009年07月08日 18:00

文/桑原 シロー

 「色即」の登場人物たちは、こんな音楽を聴いていたに違いない!?……ということで、bounce.comが独断でセレクトした70年代初頭のヤバ~い名盤たちを一挙に紹介します!! *編集部

遠藤賢司『niyago』URC/ポニーキャニオン(1970)

いまなおエネルギッシュな活動を展開する純音楽家・エンケンのデビュー作。大滝詠一を除くはっぴいえんどの面々がバックを務めた本作には、既成の枠に収まることを断固拒絶する、エンケン的ハード・フォークが満載。シド・バレットやドノヴァンと同じ臭いがするスロウなアシッド・フォーク・チューンの鮮度は今日もまったく落ちていない。

フラワー・トラベリン・バンド『SATORI』ワーナー(1971)

昨年再結成を果たした伝説のロック・バンドの最高傑作。オリエンタルなリズム&メロディーをプログレ風に料理したサウンドはインターナショナルな活動をめざしていた彼らの志向性が明確に表れたもの。70年代の日本産ロックのなかでもオリジナリティーの高さは抜群である。ちなみにカナダのチャートではTOP10入りを果たしている。

岡林信康『金色のライオン』エレック(1973)

日本のフォーク黎明期、もっとも影響力を誇るシンガー・ソングライターだった重要人物。松本隆のプロデュースによる本作は、社会派の看板を下ろし、ミュージシャンとしての自分を見つめ直す作業を行ったロック色の濃い作品である。 ディラン・ブルースを自己流に変換してみせた“ホビット”(ふと“Maggie's Farm”が過ぎる)がとにかく印象的。

キャロル『ルイジアンナ』日本フォノグラム/ユニバーサル(1973)

チンピラ風情を漂わせていた頃のビートルズに憧れ、革ジャン&リーゼントといういで立ちで出現した矢沢永吉率いる名バンド。このファースト・アルバムで聴けるジョニー大倉の翔んだ言語センスと永ちゃんのメロディーセンスが合体した奇跡的なロックンロール・チューンの数々は、明日なき暴走を繰り返すヤングな連中の胸を鮮やかに打ち抜いたのだった。

友部正人『にんじん』URC/ポニーキャニオン(1973)

日本を代表するフォーク詩人といえばこの人。ディラン同様にレッドベリーやウディ・ガスリーをベースにしたホーボー・ブルースが彼の音楽スタイルだが、この2作目では独自の歌唱法を駆使したトーキング・ブルース・ナンバーが光る。あの頃の中央線カルチャーを伝えてくれるジャパニーズ・フォークの金字塔“一本道”はここに収録。

村八分『ライブ』エレック(1973)

京都が生んだ最高にイカれたロック・バンドにして超のつく問題児たち。この京大西部講堂での解散ライヴを収録したバンド唯一のオリジナル・アルバムでも、倦怠感をエレクトリックな風呂敷で包んでブン投げてくる彼らのヤバイ問題行動がしっかりと記録されている。今回の映画の主題歌“どうしようかな”のオリジナルはもちろんここに。

外道『ベスト外道』ソニー

ロックとはそもそも不良たちのものだった、という記憶を瞬時に甦らせてくれる最高に外道なスリーピース・バンドのベスト・アルバム。サーキット族らを従えて、世間に対する反抗心を優れたエンターテイメントに昇華させたロックンロール・ショウを展開していた彼ら。そのパワーは永遠に不滅だ。伝説の京都・拾得ライヴはみうらじゅんも観たという。

静岡ロックンロール組合『永久保存盤』デッパ/DECKREC(1973)

静岡の高校生たちが73年に自主制作した超レア盤がめでたく復刻。そしていまじゃティーンエイジ・ロックの名品と呼ばれるまでに。テキサス辺りの泡沫ガレージ・バンドと共鳴するガサツなサウンドがとにかく魅力で、〈東の村八分〉なる異名もシックリくる。踊らにゃソンソン、と真剣に訴える阿呆らのアジテーションが時を超えてこだまする。

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