cumbias, what a booty!(2)
クンビアへのリスペクト
一方、〈コロンビアのM.I.A.!?〉という惹句のもと、エレクトロニックなクンビアを聴かせるのがシモン・メヒーア(ギター)とリリアーナ・サウメット(ヴォーカル)から成るボンバ・エステーレオ。アルバム『Blow Up』ではビッチ感強めなリリアーナの歌に「90年代のブリストル系が大好きで、いまはドイツのリズム&サウンドのようなエレクトロニックなダブが好き」と語るシモンのサウンドが絡み合った、ダビー&アトモスフェリックにしてキャッチー&下世話な世界が広がっています。ただ、シモンからは「クンビアは国境を越えているよ。しかし、植民地主義の暴力と圧政下の状況から生まれてきたという事実を忘れ、クンビアのリズムを好きに使っている者も多いように思う。だからボンバはクンビアの側から音楽を作り、エレクトロニックな方向性のなかにもクンビアへのリスペクトを内包させたものにしようとしているんだ」との一言も。これはどんな音楽にとっても永遠のジレンマのように思えますが……。
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