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特集

DISCOGRAPHIC TSUSHIMAMIRE つしまみれの全アルバム紹介

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2009年06月17日 18:00

更新: 2009年06月17日 18:23

文/鬼頭隆生、日下部将之、土田真弓、冨田明宏、山村真琴

『創造妊娠』BENTEN(2004)

こちらで楽曲誕生秘話も語ってくれた“海老原眞治”を含むデビュー作。斜めに滑落するようなコード展開やエキセントリックなメロディーラインには彼女たちの原点=ブランキー・ジェット・シティからの影響が垣間見えるが、ハード・ロックばりの豪快なリフや童謡~昭和歌謡~演歌(!?)などの和テイストをポップに配すセンスからは、彼女たちの非凡さが濃厚に感じられる。女子の本音をシュールな言葉に転写する歌詞もエグさ全開で、作品全体を覆うアブない空気感は全作品のなかでいちばんかも。*土田

『脳みそショートケーキ』JULY(2007)

少年ナイフをはじめ日本のガールズ・バンドはUSでまず認知されることが多いのだが、このバンドもまさにそう。女の子の可愛さと凶暴さが紙一重で共存するサウンドは、ロック、パンク、ガレージを基盤にしつつも、時折ジャズやラップ、はたまた童謡といった要素が入り乱れる、男子には構築不能なフリースタイル。ポップで可愛くて毒がある不思議系小悪魔バンドなのだ! ようやく日本リリースされる今作を聴いてブッ飛ぶべし。*山村(「bounce」誌 289号掲載)

『つしまみれとロックとビアで』JULY(2008)

ホットな女の子3人組による会心の3作目が到着! 複雑なコード展開も披露する、やたらとスキルの高い演奏から繰り出される凶暴なサウンドに乗って、キュート&ポップなメロディーが放たれた時の快感たるや! 椎名林檎やミドリ、チャットモンチーが好きな人も素通りすることは許されないはずだ。前作『脳みそショートケーキ』も驚異の傑作だったのに、今作はそれをさらに上回る出来。一刻も早く、まみれなさい! *日下部将之(「bounce」誌 299号掲載)

『Six Mix Girls』JULY(2008)

来年でなんと結成10周年を迎える、まり(ヴォーカル/ギター)、やよい(ベース/ヴォーカル)、みずえ(ドラムス/ヴォーカル)によるガールズ・バンド、つしまみれ。耳触りの良いキュートでキャッチーなメロディー、それに相反するようにラウドなバンド・サウンド、そしてちょっぴり屈折したコード進行を取る演奏スタイルは海を越えて支持を集め、これまでに何度も大規模なUSツアーを敢行している実力派だ。そんな彼女たちが今年5月にリリースした集大成的なアルバム『つしまみれとロックとビアで』に続き、早くもニュー・ミニ・アルバム『Six Mix Girls』をリリースする。しかも!USで絶大な人気を誇る人気アニメ「パワーパフガールズ」とのコラボ作品なのだ! キュートなルックスに似合わず、不条理とブラック・ユーモアに溢れたアニメの魅力を音像化したような、つしまみれのポップネスをギリギリまで押し進めたエクストリーム・サウンドを展開。オルタナ臭もあるストレートなパンク・チューン“ハイパースイートパワー”、アクロバティックに変拍子もキメるジャンクな“Sorrows of Enemy”など、耳が離せない作品に仕上がっている。可愛い顔して金的も辞さないくらいのエゲツナさを持った両者のキャラクターが見事にシンクロした濃厚な一枚で、この2組の出会いは決して偶然とは思えない! 本作を通して、つしまみれの日本における本格的なブレイクと、USでのさらなる成功を大いに期待しよう。*冨田(「bounce」誌 305号掲載)

『あっ、海だ。』FlyingStar(2009)

少年ナイフの攻撃性とゆらゆら帝国のシュールさを併せ持ったような、はたまた全然違うような――そんな女子3人組による初のフル・アルバム。花火や人差し指、いそぎんちゃくといったテーマを健気な乙女心と絡めて描く歌詞がおもしろすぎ。強烈なキャラに加え、USツアーも含めた活発なライヴ活動で足腰も随分鍛えられているし、チャットモンチーやミドリにも負けないポテンシャルを感じた。というか、どう聴いても凄いよ! *鬼頭(「bounce」誌 311号掲載)

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