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特集

69>59 日本のロックを読み解くキーワード

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2009年06月03日 17:00

更新: 2009年06月03日 17:40

文/岡村詩野、加藤直子、北爪啓之、出嶌孝次、冨田明宏、宮本英夫

グループ・サウンズ

大雑把に言えば、ビートルズやローリング・ストーンズらの影響を受けて、60年代後半に爆発的なブームを巻き起こしたヴォーカル入りバンドの総称。とはいえ、エレキ・インストからの発展組、リズム&ブルースやフォーク・ロック風、歌謡界からの便乗もあり、出自や音楽志向はグループによってかなり異なっていた。代表格はザ・タイガースやザ・スパイダース、ジャッキー吉川とブルーコメッツをはじめ、ザ・テンプターズやモップス、ザ・ゴールデン・カップスら。ブームは数年で収束するも、多くのシンガーやミュージシャン、俳優などを輩出した。80年代後半には歌謡ビート的な側面を継承したネオGSブームが勃発したり、近年では海外のガレージ・パンク好きからも注目を浴びるなど、新たな解釈に耐え得る魅力を持ったバンドがいたこともあきらかになっている。*北爪

ニュー・ロック

70年代を迎えた頃に宣伝文句として使われはじめたカテゴリー。ロカビリーやGS的なビート・バンドが送り出した3分間シングルの世界を〈オールド〉と規定し、サイケやプログレ、ハード・ロックも幅広く取り込んだ音楽性を持つ面々を総称するタグだったと思われる。代表例といえるのはフラワーズの後身となるフラワー・トラベリン・バンド、GSの残党が集まったPYG、タージ・マハル旅行団、竹田和夫によるブルース・クリエイション、エイプリル・フール~はっぴいえんど、成毛滋が率いたフライド・エッグ(ジャズ畑から角田ヒロが参加)など。後期モップスや村八分などを含む見方もあるが、音楽性がバラバラなこともあって括りは曖昧なので、〈GS以降、70年頃のフォークじゃないバンド?〉ぐらいに、テキトーに理解しておけばよろしいんじゃないでしょうか。ただ、シングル集じゃない聴き応えのあるアルバムが多い点では共通している。*出嶌

東京ロッカーズ

78年に東京で始まったライヴ・イヴェントの名を取った、日本初のパンク・ムーヴメント。中心となったのはS-KENやLIZARD、フリクションらで、音楽的にはロンドン・パンクとNYパンクの影響が入り乱れた、非ポップで激しくてストイックなものが多い。彼らが掲げた〈反抗〉と〈DIY〉の精神は多くのフォロワーを生み、後のインディー・シーンへと繋がっていく。*宮本

関西アンダーグラウンド

関西発の音楽誌「ROCK MAGAZINE」の編集長でもあった阿木譲が78年に設立したレーベル=Vanity周辺が今日の関西アンダーグラウンド・シーンの原点。その界隈からAunt SallyおよびPhew、INU、そしていまなお絶大な影響力を誇る老舗レーベルのアルケミーを立ち上げたJOJO広重率いる非常階段らが登場し、東京ロッカーズ周辺と呼応しつつも、東とは一線を画したアンチな気風を形成していく。その後、山本精一(想い出波止場、羅針盤他)、ボアダムス、少年ナイフなどが登場するに至り、ベアーズなどのライヴハウスから発信される関西特有の〈匂い〉が定着することに。そして、90年代後半から現在にかけては、あふりらんぽ、OORUTAICHI、ZUINOSINといった〈関西ゼロ世代〉、さらにはミドリやneco眠るといった〈ポスト関西ゼロ世代〉が出現。ポップ・ミュージックをもっとも大胆にプログレスするシーンがいまなお継続していることを伝えている。*岡村


ZUINOSINの2005年作『蕊』(DE-FRAGMENT)

めんたいロック

何だか美味しそうな雰囲気もするが、70年代後半から80年代初頭にかけて九州は博多を中心に盛り上がったムーヴメントの呼称だ。博多=明太子というイージーなネーミングとは裏腹に、ブルース・ロックやパブ・ロックに影響を受けた骨太なビートや、パンクに呼応したスピード感溢れるサウンドを指向した硬派なバンドが多いのが特色。サンハウスやシーナ&ザ・ロケッツを筆頭に、THE MODS、ザ・ロッカーズ(陣内孝則が在籍)、ルースターズ、ARBなどが代表格。*北爪

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