極私的名盤54(8)
43>松村真二(タワーレコード/新居浜店)
ミッシェル・ガン・エレファント 『ロデオ・タンデム・ビート・スペクター』 トライアド(2001)
彼らの作品のなかでは『ギヤ・ブルーズ』を名盤として挙げる方が多いと思いますが、私的No.1はコレ。廃墟に轟く哀愁の鋭角サウンド――こんなキーワードにピンときたあなたは必聴。“アリゲーター・ナイト”のイントロにぶっ飛ばされ、“赤毛のケリー”で迎える衝撃のラストといったら! アベ氏のギターを超える者はいまもいない。
44>ミドリ
友川かずき 『初期傑作集』 徳間ジャパン *現在廃盤
電撃が走りました。聴いている間、僕は、終始、緊張していました。知らぬ間に、涙が流れていました。こんなにも、聴いている人の心が、強くも、弱くもなる音楽は、すごい!、思います。大好きです。*後藤まりこ(ギターと歌)
▼ミドリのリリース情報!
45>宮本英夫(音楽ライター)
b-flower 『Clover Chronicles I』 suite supuesto!/EMI Music Japan(1994)
知識としての名盤ではなく、心の奥底の何かが求めた音楽。自分でも何でこんなに大切なのかよくわからない。完璧なイノセンスの象徴。
46>村尾泰郎(音楽ライター)
暗黒大陸じゃがたら 『南蛮渡来』 アリオラ/BMG JAPAN(1982)
初めてラジオで聴いた時から、“タンゴ”が頭の暗闇に棲み着いている。南蛮渡来のロック、ファンク、レゲエetcを詰め込んだ闇鍋。異形の都市文学のようでもあり、いつ聴いてもこの音楽になら抱かれても良いと思う。
47>望月 哲(ライター/編集者)
ハナレグミ 『日々のあわ』 EMI Music Japan(2004)
〈親友〉と呼べるような存在がそれほどいないのと同じように、いわゆる〈名盤〉だって、ひとりの人間に、そうそうあるもんじゃない。めちゃくちゃ嬉しいときも、めちゃくちゃ落ち込んでいるときも、ついつい聴いてしまうこのアルバムは自分にとって、数少ない〈親友〉のような作品なのだと思う。
48>茂木亜希子(タワーレコード/フレンテ新宿店)
細野晴臣 『HOSONO HOUSE』 ベルウッド/キング(1973)
YMOもはっぴいえんども好きだけど、このアルバムの細野さんが一番グッときます。とてもシンプルで、ひとつひとつの音をたどりながら聴くのが心地良い、奥の深い作品です。細野さんの声もいい響き。
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