極私的名盤54(2)
7>亀尾 茜(タワーレコード広島店)
中村一義 『金字塔』 ユニバーサル(1997)
パレットを彩るカラフルな絵の具のように、中村一義が描く世界は色鮮やかだ。彼が紡ぐ音楽は、私たちの心の中核をきゅっと掴む。言葉の遊び方が自由だからこそ、聴き手の受け止め方も自由。感情の連鎖は一生続く! この奇跡の一枚に出会えたことに感謝します。
8>川口悟史(タワーレコード久留米店)
遠藤賢司バンド 『不滅の男 遠藤賢司バンド大実況録音盤』 Solid(1991)
すべての音が銀河系レヴェルで宇宙嵐の大洪水の如し! 百万光年先のそのまた先まで僕の魂を転がしたのです! そうして、どこを探しても見つからなかった大宇宙の秘宝がここに見つかったァ~エンヤートットォ~ワッショイ!
9>川津淳一(タワーレコード)
ユニコーン 『ケダモノの嵐』 ソニー(1990)
前作『服部』の方法論をさらに進化させた、〈何でもありロック〉の傑作。この5人が集まることによって起こる核反応が、ユニコーンをそのポテンシャル以上のスーパー・バンドたらしめているのだ。ゆるーい感じとタイトなロックのバランスがこれまた絶妙。
10>北爪啓之(タワーレコード渋谷店)
佐井好子 『胎児の夢』 コロムビア/Pヴァイン(1977)
比類なき魔性の歌声。昭和幻想文学の香気を帯びた詞。大野雄二の流麗なアレンジ。ジャンル分類不能な真に独創的なサウンド。佐井本人によるアートワーク。すべてに嘆息する以外ない、我が人生最愛の一枚。
11>鬼頭隆生(音楽ライター)
ブランキー・ジェット・シティ 『SKUNK』 EMI Music Japan(1995)
純朴な詩情と極彩色の狂気にまみれた一枚。映画のワンシーンのような歌詞と、静と動を対比させた流れが秀逸で、彼らの作品中もっともストーリーを感じられる仕上がり。爆発的な演奏が生むスピード感もスリリング!
12>キャプテンストライダム
たま 『さんだる』 クラウン(1990)
現実への〈反抗〉がロックの一面だとすると、たまは〈現実がつまんないなら自分ルールで遊んじゃえ!〉という〈創造〉のロック。目に見えている世界だけが本当の世界ではないのだ、ということを教えてくれたアルバム。*永友聖也(ヴォーカル/ギター)
▼キャプテンストライダムのリリース情報!
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