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特集

日本のロック・スタンダード・アルバム54(4)

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2009年06月03日 17:00

更新: 2009年06月03日 17:40

文/岡村詩野、加藤直子、北爪啓之、鈴木智彦、ダイサク・ジョビン、土田真弓、出嶌孝次、冨田明宏、宮本英夫

31>くるり

さよならストレンジャー スピードスター(1999)

内側に秘めた熱情を一気に爆発させたり、ストイックに押し殺したり。まだ不安定な岸田繁の感情がそのまま剥き出しのギター・ロックに重ねられている、バンド史上屈指の名盤と評されることも多いファースト・アルバム。京都の鴨川をバックに写った、ドラマーの森信行(2002年に脱退)も含む3人の学生然とした蒼さがいまも眩しい。*岡村

30>矢沢永吉

ゴールドラッシュ ソニー(1978)

適度にヘヴィーで硬質感のあるシンプルな8ビートのバンド・サウンドに、クールでワルでアダルトな男の色気を漂わせた歌声と歌詞によって、〈永ちゃん〉印のロックを確立した一枚。永遠の輝きを放つ名ミディアム“時間よ止まれ”など、聴き応え抜群のハイクォリティーな楽曲群から日本のAOR屈指の名盤としても捉えられる。*ジョビン

29>Dragon Ash

Buzz Songs ビクター(1998)

最初のヒット曲“陽はまた昇りくりかえす”を収録し、ヒップホップへの共感を鮮明にした通算4作目。その後の毀誉褒貶はここでは語らないが、ラップという手法、ミクスチャーという考え方をメジャーのフィールドに定着させたのは彼らの功績だ。無邪気な少年の面影が残る降谷建志の存在感が眩しく、それゆえにいま聴くと切ない。*宮本

28>THE BOOM

思春期 ソニー(1992)

沖縄音楽を大胆に採り入れた名曲“島唄”を生み、〈変化し続けるバンド〉というTHE BOOMのスタイルを決定付けた4作目。初期のスカに始まり、この後はブラジル音楽へと音楽性を広げていくが、借り物ではなく、あくまで日本を基準とした意欲的なアプローチであったことを高く評価したい。メロディーの核は和風情緒たっぷりだ。*宮本

27>ウィラード

GOOD EVENING WONDERFUL FIEND キャプテン/Solid(1985)

彼らの初作であり、80年代中期以降のインディー界を牽引したレーベル=キャプテンの第1弾リリースでもある。ダムドを彷彿とさせるポップかつダークなパンク・チューンの連打は猛烈な熱気を孕んでいて、そんな本作の大ヒットがインディー・ブームの扉を蹴り開けたという意味でも歴史的な一枚。JUNの白塗りメイクもイカすぜ! *北爪

26>スーパーカー

スリーアウトチェンジ キューン(1998)

くるりやナンバーガールと並び、90年代末にいきなり金字塔を打ち立てた恐るべき子供たちのデビュー作。徐々にデジタル化した彼らだが、原点となる本作ではジーザス&メリー・チェイン直系のアンニュイなノイズと流麗なメロディーが融和した美しいギター・ロックを鳴らしていた。その瑞々しい輝きは、いまでも失われていない。*土田

25>浜田省吾

J.BOY ソニー(1986)

どこにもない憧れのアメリカを探し、それを幻影だと知りながらも焦がれ、自身のアイデンティティーを揺るがせる日本少年。屈託のない無意識自慢もいいんですが、屈託も屈折も包括したロックは永遠のメッセージになりうるという好例がこちら。バブルに浮かれた時代にその危うさを警告した表題曲など、いまも有効な甘くて辛い言葉が詰まっている。*出嶌

24>ボ・ガンボス

BO & GUMBO エピック(1989)

洋楽ロックのトレンドとはまったくシンクロしてない気がする。独創度高し! そこがボ・ガンボスの凄さだね。パンク・ロックの衝動+ファンクの衝動+(どんとの)とびきりのロマンティストぶりが存分に発揮された89年発表のファースト・アルバム。ライヴはスタジオ録音よりもっと楽しかったんだよ――というのは、ただの自慢です。*鈴木

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