こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

特集

Turn on some music(2)

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2009年05月14日 11:00

更新: 2009年05月14日 17:40

ソース: 『bounce』 309号(2009/4/25)

文/池谷 昌之、出嶌 孝次、林 剛

オリジナルラヴ 『踊る太陽』 ポニーキャニオン(2003)
ここで挙げたなかでも異色のカヴァーなのが、田島貴男の熱唱する“欲しいのは君”だろう。これはマーヴィンの“I Want You”をオリジナルの日本語詞で演っているのだ! なお、モータウンものだと田島は後に“ヒット曲が聞こえる”も披露している。さて、どの曲でしょう?
(出嶌)

JAMES TAYLOR QUARTET 『Don't Mess With Mr. T: James Taylor Quartet Plays Motown』 Dome(2007)
表題通りのモータウン・カヴァー集で、マーヴィンは4曲も取り上げられている。バンドの形態上“Don't Mess With Mr. T”は頷けるところだし、オマーが歌う“After The Dance”などもあって注目です。
(出嶌)

FINGAZZ 『Classics For The O.G.'s Vol. 1 Revisited』 Streetlight(2008)
ブラコンや80年代ファンクに規範を置くチカーノ・ラップ界だけに、808のアーバンな響きを活かしたネタ使いも多い。ってことで、ここではトークボックスの達人が“Sexual Healing”をスムースに歌い上げている。ユニークなエロさある好カヴァーだ。
(出嶌)

THE CHI-LITES 『Lonely Man』 Brunswick(1972)
美しい摩天楼の陰にはうらぶれたゲットーがある……シカゴの4人組が“Inner City Blues (Make Me Wanna Holler)”を歌えばそんなふうに聴こえてくる。モータウンに憧れ、メッセージ色の強いファンクも歌っていた彼らにとって、マーヴィンは眩い存在だったに違いない。
(林)

DARYL HALL 『Soul Alone』 Epic(1993)
自身のソウル・ルーツを見つめ直すというコンセプトを掲げたこのアルバムで、〈離婚伝説〉収録曲を“Stop Loving Me, Stop Loving You”と改題&改作してカヴァー。ホール&オーツとしても“After The Dance”をカヴァーするなど、マーヴィンへ寄せる愛は深い。
(林)

ERICK SERMON 『Music』 Def Squad/J(2001)
『Midnight Love』の拡大盤に収録された“Turn On Some Music(Alternate Vocal Mix)”からマーヴィンの声を引用して疑似共演したヒット曲“Music”に驚き! かと思ったら、“I'm Hot”では“Sexual Healing”の声を引用って……エリックさん、マーヴィン・マニアですねえ。
(林)

KANYE WEST 『The College Dropout』 Roc-A-Fella/Def Jam(2004)
“Slow Jamz”で真っ先に名前が挙がるマーヴィン・ゲイだが、ジョン・レジェンドも歌声を挿んだ“Spaceship”ではマーヴィンの“Distant Lover”を速回しで引用し、どこか哀しいムードで迫る。カニエは大学を、マーヴィンは高校をドロップアウトしたんだよね。
(林)

THE HOT 8 BRASS BAND 『Rock With The Hot 8 Brass Band』 Tru Thoughts(2007)
クラブ・ジャズ方面で人気を博したのが、このニューオーリンズ産ブラスバンドの賑々しい“Sexual Healing”。原曲と真反対のラフな男声を含むワサワサしたサウンドの厚さと、スピーカーから汗が飛び散ってくるような暑さが全開!
(池谷)

KIM WATERS 『I Want You』 Shanachie(2008)
ある意味ではクワイエット・ストームの元祖とも言えるマーヴィンだけに、スムース系のジャズ・カヴァーも数多い。この官能サックス奏者は表題曲にヴィヴィアン・グリーンを迎え、艶やかなサックスで執拗に愛撫。エピローグのような“Distant Lover”は虚脱しながら聴いて。
(出嶌)

『Unmetered Taxi '80s Reggae Driven By Sly & Robbie』 ユニバーサル 
マーヴィンが遺作『Midnight Love』で我流レゲエを披露したのに反応してか、タクシーからタイムラグなしで登場したのが、ジミー・ライリーの“Sexual Healing”だ。優しく舐め上げるような歌い回しが心地良い同曲はこのコンピなどでどうぞ。
(出嶌)

インタビュー