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Complete Guide 71-(4)

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2009年05月14日 11:00

更新: 2009年05月14日 17:40

ソース: 『bounce』 309号(2009/4/25)

文/池谷 昌之、出嶌 孝次、林 剛

『Here, My Dear』 Motown/ユニバーサル(1978)
〈離婚伝説〉という邦題も付いていたように、元妻アンナとの愛憎を描いたアルバム。ただし、ドロドロしたリリックの内容以上にマーヴィンのサウンド・クリエイターとしての非凡さが際立った作品でもあり、“A Funky Space Reincarnation”に代表されるようなクールでスペイシーなファンク・ジャムの秀曲が並ぶ。エレピやシンセの妖しく甘美な音も独特だ。アンナの呪縛から解かれてジャンに愛を捧げた“Falling In Love Again”にも酔わされる。
(林)

PPP 『Abundance』 Ubiquity(2009)
J・ディラやドゥウェレと同じく、アトモスフェリックなマーヴィン感はワジードにも染み付いているはずだが、この最新作ではコウルトレインらのソウルフルなシンガーを起用して明確にデトロイト・ソウルの復権を謳っている。
(出嶌)

UNDERGROUND RESISTANCE 『Interstellar Fugitives』 Submerge(1998)
精神宇宙にまで飛び立ってしまったマーヴィンのグルーヴを、よりソリッドに磨き上げて駆動させたのがURやジェフ・ミルズだった、とも言える。90年代のデトロイトを象徴するインナー・シティ・ブルースだ。
(出嶌)

BOOTSY'S RUBBER BAND 『Ahh...The Name Is Bootsy, Baby!』 Warner Bros.(1977)
〈離婚伝説〉のデラックス版にてセッション音源をミックスしていたブーツィーだが、こちらのジャケは〈離婚伝説〉と同じ画家のマイケル・ブライアンによるもの。淡くも毒々しいタッチは音の印象とダブる?
(林)

BABYFACE 『Grown & Sexy』 Arista(2005)
こちらも自身の離婚と同時期に発表されたアルバムで、感情の機微や別れに至る心境が行間から滲み出す様は生々しくさえある。ナイーヴでシャイな性格が音楽に反映されるアーティスト気質もマーヴィンと共通する部分があるのでは。
(池谷)

TEDDY PENDERGRASS 『Teddy』 Philadelphia International(1979)
〈離婚伝説〉でジャンへの愛を歌ったばかりのマーヴィンからジャンを奪い取った間男テディ。〈俺といっしょに〉〈明かりを消して〉と歌う楽曲はジャンに宛てた歌とも取れる? これでセックス・シンボルの座も奪い取った。
(林)

4HERO 『Creating Patterns』 Talkin' Loud(2001)
広大な宇宙を漂うようにファンキーでスペイシーなサウンドを奏で、カッ飛んだクリエイター・センスを見せつけた〈離婚伝説チルドレン〉な一枚。次作では、マーヴィンも秘かに組んでいたマイゼル兄弟と共演している。
(林)

『In Our Lifetime』 Motown/ユニバーサル(1981)
79年にリリース予定のあった『Love Man』をマーヴィン自身が棚上げし、最終的には当人の承諾を得ないまま出されたとされるモータウンからのラスト・アルバム。アレンジは比較的シンプルで、情熱的なアドリブも聴けるディスコ風味の“Love Party”やタメの効いた“Funk Me”、AORっぽい“Heavy Love Affair”など楽曲自体の出来は悪くない。強力な一発に欠けるせいか流石にとりとめのない部分もあるが、作品の背景のみを取り上げて駄作扱いする必要はないだろう。
(出嶌)

MICHAEL JACKSON 『Off The Wall』 Epic(1979)
マーヴィンやスティーヴィーのような自立が叶えられず、モータウンを去ったのがジャクソン5だった。もし幻のディスコ・アルバム『Love Man』が当初の予定通りに出ていたら……この恐るべき傑作と比較されていたはずだ。
(出嶌)

DAZ DILLINGER 『Retaliation, Revenge And Get Back』 Death Row(1998)
ウェッサイ勢ではスヌープのマーヴィン好きも有名だが、ダズのソロ・デビュー盤となった本作はそのまま天使&悪魔ジャケへのオマージュ。いずれも古巣のレーベルを離れる前の作品という符号もアリ。
(出嶌)

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