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特集

Love starved heart マーヴィン史を彩った花たち

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2009年05月07日 11:00

更新: 2009年05月07日 17:31

ソース: 『bounce』 308号(2009/3/25)

文/出嶌 孝次

 70年代のマーヴィンは女性から得たヴァイブをたびたび作品に投影しているが、60年代の彼から情熱を引き出した女性というとデュエット相手になるだろう。まず1人目、60年に17歳でモータウン入りしたメアリー・ウェルズは、すでにヒットもあって共演時にはマーヴィンより格上だった。64年に“My Guy”が全米1位を獲得するやモータウンを離れるが、その後は低迷したまま92年に逝去している(なお、スヌープ・ドッグの懐刀として活躍したミーチ・ウェルズは彼女の息子)。2人目のキム・ウェストンはもともとミッキー・スティーヴンソンの彼女で、67年にミッキーと共にレーベルを離脱。70年代にはスタックスで本領を発揮し、いまも現役で活動中だ。そして3人目の正直(?)、タミー・テレルだ。JBのレヴューにいた(=愛人だった)時に一度デビューもしている彼女は、ソロでの成功はなかったものの、マーヴィンの恋情を歌に引き出す相手として完璧に開花している。結婚生活がすでに破綻気味だったマーヴィンはタミーに激しい好意を持っていたとされるが、彼女は野心的で傲慢な〈強い男〉に惹かれる傾向があったらしく、実際の恋人に選んだのは問題児デヴィッド・ラフィン(テンプテーションズ)だった。そんなタミーの悲劇的な死と、その喪失感こそがマーヴィンに深い内省を投げかけ、『What's Going On』に至る道筋を敷いたといっても過言ではないだろう。
▼編集盤を紹介。


タミー・テレルの『The Essential Collection』(Spectrum)

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