BOOKER T. & THE M.G.'s(4)
まだグルーヴは終わらない
75年にアルが亡くなった後、遺された3人は個々の活動を続けながら、何度かMG'sの名で集合している。初の単独来日公演も実現した昨年は、スティーヴ・クロッパーとフェリックス・キャヴァリエの『Nudge It Up A Notch』が新生スタックスから登場して話題となった。そして今度はブッカーTの新作『Potato Hole』だ。クロッパー&キャヴァリエ盤はスティーヴ・ウィンウッドにも通じるような燻し銀のソウル世界だったが、アンタイ発の『Potato Hole』はドライヴ・バイ・トラッカーズを従え、ニール・ヤングがギターを弾く曲もある。アウトキャスト“Hey Ya”をカヴァーしちゃったりして。オルガンの音色も昔とはかなり違う。何とも気が若い。ブッカーT&ザ・MG'sの周辺がいよいよ賑やかになってきた。