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特集

NEWBLOODS

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2009年04月02日 12:00

更新: 2009年04月02日 13:26

ソース: 『bounce』 307号(2009/2/25)

文/轟 ひろみ

そのうち気になる人たち

TIGARAH


  ティガラー!!! ヤバイ! ヤバイ! ヤバイ! ヤバイ! ヤバイ! いや、本当にヤバイです。ブラジルはリオデジャネイロで見い出され、LAに拠点を移して録音した楽曲を〈MySpace〉にアップしたら、あれよあれよでメジャー契約へ……なんて、昨今ではありふれたストーリーかもしれないけど、そのリオ以前に彼女は日本にいて、学生時代の友達に教えてもらったバイリ・ファンキにハマって自身でプログラミングを始めた末に単身ブラジルに渡ったのだ……と前史を付け加えれば大した行動力だと思うでしょう。そう、このTIGARAHはバイリ・ファンキをベースにして個性的な日本語のラップを聴かせる日本人アーティストなのですね。現時点でここに紹介できるCDはないのですが……挑発的かつヘンテコなフロウでエグいファンキやら4つ打ちのエレクトロ・ビートを乗りこなす姿は格好良すぎます! 4月には何か出るって!

DONZELLE


  M.I.A.以降とか便利な言い回しを使っているうちにそういうアーティストも随分増えてきましたが、また新たな女性アクトがカナダはモントリオールからエントリーです。詳細はほとんど不明なのですが、アルバム『Parle Parle, Jase Jase』をこのたびリリース。吐息をこぼしながらエレクトロ・ファンク~ニューウェイヴ~エレポップにねっとりフランス語のラップ&歌で絡んでくるマイク捌きがいやらしいんですわ。イェールを妖しい汁に浸した感じというか……お気に入りアーティストにM.I.A.やピーチズ、TTC、リル・キム、モッキー、クライム・モブ(!)などを挙げていることからも自発的なエロ路線なのでしょうね。ただ、ビートそのものはノリ一発じゃない緻密なもので、そんなアンバランスさも妙に新鮮なのです。大注目ですよ!

ISHQ BECTOR


  カナダのアンダーグラウンド・シーンで人気だったユニット/レーベル=フリーク・ショウの中心人物として活動し、2005年にはソロ作『Ishq De』も発表していたラッパーの彼ですね。トラックメイクも一手に担っていたのですがどうやらグループは脱退(消滅?)したようで、今回は自身のルーツでもあるインド音楽をより強く反映させたニュー・アルバム『Dakku Daddy』をリリースしました。で、これがメチャクチャ格好良い出来なのですよ。ほぼ全編をヒンディー語でラップしているのですが、インドの伝統音楽や歌謡曲をパーカッシヴなUSサウス調のヒップホップ・トラックに仕立てた楽曲の数々はスパイス効きすぎ(ベタ)です。PVも話題だという先行シングルの“Aye! Hip Hopper”をはじめ、曲名通りの“Bollywood Chick”やら“Bombay Bounce”やら下世話で胡散臭い熱狂ビーツがヒョロヒョロ駆け抜けていく様には発汗作用も大アリ。チープなミクスチャーぶりがクセになるオススメ盤です。


イシュク・ベクターのニュー・アルバム『Dakku Daddy』(Bollywood Chick)

RYE RYE


  M.I.A.が設立したレーベル=N.E.E.T.と契約したアーティスト第1号となるのがボルティモア出身だというこのライ・ライちゃん。90年生まれでまだティーンの彼女がそんな幸運を手にしたきっかけは、同郷のDJブラックスターが姉の友人だったこと。すぐにディプロに紹介された彼女は、マッド・ディセントからリリースされたブラックスターの“Shake It To The Ground”にて鼻っ柱の強いラップを披露しています。M.I.A.にフックアップされてからは、“Paper Planes”のリミックス(『Kala』の2枚組デラックス版に収録)に登場し、以降もカウント&シンデンの“Hardcore Girls”などに抜擢されては注目度をグングン上昇させている真っ最中。この後のメジャー・デビューが待たれる期待の新星だと言えるでしょう。

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