■LIVE DVD -ROCK

te 「音楽を汚すものは、悦楽でも、惰性でも、官能でも無い。　現実が要求する打算と、経験から生まれる熟慮、それに反省。　現実を汚す音楽を救えるものは、受取手の無垢という表現」 残響

　　多くのポスト・ロック～エレクトロニカ系アーティストを抱える品質保証レーベル＝残響の中心的存在であり、日本のインストゥルメンタル・バンドのトップランナーでもあるteのライヴDVD第二弾が登場!　4者4様のブチ切れパフォーマンスをスピード感溢れるカメラワークで追った本作は、メンバーが発する尋常ではない気魄と空間的に広がる音塊に画面越しながら完璧に制圧されること必至。そんな暴れっぷりながら、一糸乱れぬバンド・アンサンブルを聴かせる高度なプレイヤビリティーにも驚愕だ。ステージングに関してはとにかく〈凄まじい〉の一言に尽きるが、軽妙なMCをはじめ、彼らの特徴であるフロアへの開かれた空気感までもが丸ごとパッケージされており、現場の臨場感を何から何まで追体験できる仕上がりとなっている。それにしても気になるのは、〈ピーッ〉と伏せてあったMCの中身。知りたければ、実際のライヴに参戦するしかないということか。＊土田

ASIAN KUNG-FU GENERATION 「映像作品集5巻 ～live archives 2008～」 キューン

2枚のフル・アルバム『ワールド ワールド ワールド』『サーフ ブンガク カマクラ』と、ミニ・アルバム『未だ見ぬ明日に』。2008年は創作意欲の塊のごときリリース攻勢を仕掛けた4人組は、その間にツアーやら自身が主催するNANO-MUGEN FES.やらの膨大な数のステージもこなしていたわけで。そんな彼らのパフォーマンスを小箱から大箱まできっちりと網羅した本作では、生演奏によるダイナミズムが楽曲のスケール感を大幅に増強。襲い来る感動がもうハンパないことになっております!　＊土田

9mm Parabellum Bullet 「act I」 EMI Music Japan

新世代バンドの筆頭株による初ライヴDVD。日比谷野音とZEPP TOKYO、ライヴハウスを舞台とした彼らのプレイを多面的に切り取った本作は、さながら秘蔵の衝撃映像集といった趣き。攻撃性も甚だしい音を鳴らしながら、コントのようにすっ転んでいたり、変身ヒーロー級のキメポーズを繰り返していたりと、フロント両サイドのハチャメチャぶりが何とも強烈……というか、観ているとフォトジェニックにすら思えてくるから不思議。つまり、彼らは最高のライヴ・バンドだってことですね。＊土田

斉藤和義 「LIVE TOUR 2008 歌うたい15 16」 スピードスター

昨年末のZEPP TOKYO公演を完全収録。シングル集発売後のツアーということで、ベスト・オブ・ベストなセットが実現。デビュー曲“僕の見たビートルズはTVの中”で幕を開け、“歌うたいのバラッド”などのヒット曲や“ベリーベリーストロング～アイネクライネ～”みたいなライヴ定番曲も混ぜ込んだ2時間強にお腹いっぱい。デビュー15周年記念日のプレミアム公演も抜粋収録した、豪華な2枚組です。＊澤田

LOW IQ 01 「LOW IQ 01 SUPER DOUBLE SHOWS at EXCITING PLACES」 cutting edge

様々な形態で魅せる彼の初ライヴDVDには、ドラムスの恒岡章（CUBISMO GRAFICO FIVE、Hi-STANDARD）とのユニット、LOW IQ & THE BEAT BREAKER名義での代官山UNIT公演と、複数名のサポート・メンバーを迎えたバンド・スタイルのLOW IQ & MASTER LOW名義でのZEPP TOKYO公演の2ヴァージョンを収録。自ら率先してプレイを楽しむパンク・シーンの重鎮が、満員のオーディエンスを問答無用にアゲていく様は本当に痛快!　会場全体の一体感がありありと伝わってくる一枚だ。＊土田