Eccy × サイプレス上野とロベルト吉野(2)
――そのACOさんはEccyさんの『Narcotic Perfumer』に参加してますね。
上野 俺も聴かせてもらって、すげえキレイかつ新しいと思った。ACOさんとやってるトラックも「欲しいな」とか(笑)。
Eccy (笑)声かけてくださいよ。
上野 ACOさんのシングル“悦びに咲く花”が俺、大好きで。高3のときぐらいかな、家出してたときにずっと聴いてて。(DJ)KRUSHさんがリミックスやってたじゃん。アレを“徘徊ブルース”(ファースト・アルバム『ドリーム』収録曲)とループして、勝手にリミックスして配ったときがあったんだけど、それぐらい好きだったから一緒にやってんのにビックリしたし、俺の好きなACO像を引き出しててマジやられたし。
Eccy そうですね。俺も、自分が聴きたかった感じのACOさんですね。
上野 いいな。俺なんか、ACOさんとは〈鈴木宗男ナイト〉の時しか会ってないから(一同笑)。一番意味不明な時に楽屋一緒で「すごいね、今日」って言われて「そうすね」って。あれは笑ったなあ。あとtoeも参加してるよね。すごい好きなんだ。
Eccy あ、マジですか?
吉野 あの、たそがれた感じがねー。
上野 toeのアルバムも吉野と2人で共同で買ったりとかしてた。
Eccy ライヴ観たことあります? 俺、2007年のフジロックで初めて観て、カッコよ過ぎて泣いちゃって。
吉野 うん、超カッコいい。感動しますよね、たしかに。
――上野くんとEccyさんにはビートを作るっていう共通点もあるわけで。
上野 19ぐらいのときにビート武士が先にMPC買って、触発されて俺もMPC買ってみたいな(のが最初)。日本の童謡とか聴いて、爆笑できるフレーズがあったら即行サンプリングしてまた笑って、みたいなことばっかしてて。トラックメイキングはどこで覚えたの?
Eccy いや、もうホント独学で。高校の時に作り始めて強引に友達とかに聴かせてたんですけど、そのうち「2ちゃん」とかにアップしてみたら、「2拍目4拍目にスネアがない」とかボロクソ言われて。とりあえず(DJ)プレミアとかの曲を真似してるうちに徐々にわかってきた。
上野 俺たちにはインストとして聴かせるような技量がないし、ラップ乗ることしか考えてないから、トラックだけ聴いてもイケてるっていうのは羨ましいっていうか、すげえなっていう。
Eccy 自分のなかでは、ラップを乗せてる曲は音だけでは完結してないと思ってるんですけど。インストとして完璧なヒップホップは(DJ)シャドウのファーストとかだと思ってるんで、ああいうの作れるようにはまだなってないですね。
吉野 シャドウは理想ですね。あれ、スタジオ・ワークじゃないですか。それをライヴでもやるっていうのはDJとしても間違いない。
――それぞれへのひと言や活動へのエールとかあります?
上野 まあひとつ、トラックもよろしくお願いします。
吉野 卓を操る人間として、ハプニングを大事にしましょう。これだっていうのがわかって、それが武器になったら相当盛り上がるじゃないですか。
Eccy 了解です(笑)。(2人には)ホント、オリコン上位に入って欲しいな。たぶんみんなの希望じゃないですかね、それ。
上野 そう言ってもらえると嬉しいな。
Eccy ああいうサウンドがオリコン入って、それこそ女子高生あたりがみんな聴くようになったら、シーンにもいい感じに波及するんじゃないですかね。
吉野 流行を先取るギャルとか女子高生に「ヤバイね」って言われたら超いいっすよね。
――それ、モテたいっていう話とあんま変わらないんじゃ……(笑)。
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