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カテゴリ : スペシャル

掲載: 2008年12月25日 10:00

更新: 2008年12月25日 17:50

ソース: 『bounce』 306号(2008/12/25)

文/bounce編集部

質は高く、敷居は低く!

ゾクゾクする音をたくさん聴くことができた1年。女性ヴォーカル勢によるシンガー・ソングライター的雰囲気の歌が耳もとで囁き、バンブーズらによる生のジャズ・ファンク・グルーヴでガンガン踊り、ニコラ・コンテなどイタリア発のクールネスに痺れ――2008年は前年に引き続き、生粋のジャズ・ファンのみならず、より多くの人が気軽に楽しめる作品に注目が集まった。それがトラッドなものも巻き込み、また新たな展開を見せはじめている。
(馬場)

ROMAN ANDREN 『Juanita』 Ajabu!/Mconnexion 
広い意味においてのブラジリアン・フュージョンということではアジムスも素晴らしい新作を残したが、2008年らしさという点ではこの北欧のヒゲ男を推すべきだろう。デオダートを連想させる蒙昧感の強いメロウネスの迸りは、同年のライヴ盤も含めて最高だった。
(出嶌)

LETTUCE 『Rage!』 Velour 
エリック・クラズノーを中心としたスーパー・ファンク・バンドが再始動し、〈フジロック〉登場を果たしたのもトピックだったはず。本作でもドゥウェレをフィーチャーしたり、J・ディラへの追悼曲をやったりして自由度の高さをアピール。サム・キニンジャーの爆裂ソロ作も熱かった。
(出嶌)

JOANNA WANG 『Start From Here』 Sony BMG Taiwan 
〈アジアのノラ・ジョーンズ〉なんて呼称はベタだが、さもありなんと思わせるのは彼女自身のスモーキーな歌い口と、ボサノヴァやソウル風味も交えた音楽性ゆえ。ビリー・ジョエル曲もこなすオヤジ受けしそうなところも含め、次からは〈世界のジョアンナ〉で。
(出嶌)

NARUYOSHI KIKUCHI DUB SEXTET 『Dub Orbits』 イーストワークス 
2008年は新作2枚&ライヴ盤と大いに沸かせた、2007年結成の菊地成孔率いるバンド。ダブをジャズ・コンボに導入した彼らのサウンドは、日本のジャズ・シーンのなかでもっともシリアスでヒップである。知的でモーダルな和声の浮遊空間で泳ごう。
(馬場)

NEW COOL COLLECTIVE 『Out Of Office』 Dox 
ロック、ラテン、ブラジル、アフロと自在なリズムの導入によるホットなグルーヴにフリーキーなサックス、60年代風のギター、エレピが交錯する。このスリリングなミクスチャー・ジャズ感覚のダンス・アンサンブルこそ、いまのヨーロピアンの独創性たるもの!
(馬場)

NICOLA CONTE 『Rituals』 Emarcy 
久々の新作で話題をさらったニコラ。2008年のクラブ・ジャズ大賞といっても良い完成度、スタイリッシュ性が目を見張った。アルバムごとにみるみる生バンドの要素が強まり、若手実力派のホセ・ジェイムスによる渋いヴォーカルの起用も話題に。ジャズの未来像は彼の手中にある。
(馬場)

HIGH FIVE 『Five For Fun』 Blue Note 
ニコラ・コンテとの共演やマリオ・ビオンディのアルバムでも知られる5人組の、イタリアン・ジャズ旋風が吹き荒れた2008年を象徴する硬派なハード・バップ作。オーセンティックな感覚のなかにモダンなビート感を打ち出したサウンドはニュー・ボトルのオールド・ワインの如し。
(馬場)

Re-Trick 『Colors of Agenda』 インパートメント 
相変わらず人気の高い日本のクラブ・ジャズ勢のなかでは、この新人トリオがダントツの注目度を獲得した。ストリート出身ならではの躍動感に満ちたプレイが持ち味で、ゴツゴツと絡みつくピアノは美メロを武器にするindigo jam unitとは対局のようでいて遠からず、か。
(馬場)

REBECCA MARTIN 『The Growing Season』 Sunnyside 
ポップスとしても聴ける親しみやすさを持った、女性シンガー・ソングライター作が豊富な昨今。カート・ローゼンウィンケルら名ジャズメンを従えた彼女のフォーキーな佇まいは、なかでも光っていた。アコギを抱えた弾き語りスタイルは最近のトレンド?
(馬場)

THE BAMBOOS 『Side-Stepper』 Tru Thoughts 
最初は古いレコーディングの再発ものかと思ったほど、懐かしいまでにモッドなジャズやノーザン・ソウルの再現ぶりに驚かされた一枚。ジャズ・ファンク系が注目された2008年でも、ここまで軽快かつアッパーなソウル・サウンドはなかったため、とても新鮮だった。
(馬場)

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