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イマドキの東京インディペンデント・シーンを切り取ったコンピの中身を少し解説!

  インタヴュー内でも触れているように、本作は東京近郊でインディペンデントな活動をしているアーティストの記録であり、それぞれ曽我部恵一のアンテナに引っ掛かった多彩なナンバーが詰まった作品集だ。ここでは彼のコメントと共に、各楽曲に焦点を当てて紹介しよう。

「人肌が伝わってくる感じが良かった。最新作『911FANTASIA』が作り込まれてたから、今度はこういう一発録りみたいな作品が聴きたくて」という七尾旅人の即興風な歌もの、そしてラップ~エディットまでを一人でこなせるオールラウンドDJのやけのはらは「このラップは、スキルがどうこうを超えた熱を感じます。もっとラップしてほしい」と言わしめるほど、展開がニクいラップ曲を披露している。続いてU.G MANや元BREAKfASTのメンバーから成る、スワンプの現代解釈的なオールド・スクール・ロックを鳴らすTHE BITEについては「元はハードコア・バンドの人が古いロックをやっているのがおもしろい。どう聴いても古いのに、新しい感覚があるんです。曽我部恵一バンドでやっていることと近い」のだとか。

 そして「コンピだから遊びでやってるんだろうけど、この人の毒があるユーモアってセンスがいい」と絶賛するのは、70年代ロックの名曲タイトルを羅列した歌詞が印象的な、フォーキーかつソウルフルな〈リーディング・ラップ〉を披露したLANTERN PARADEだ。文字数の都合上紹介しきれないが、他にもキラキラしたシンセ音が最高に心地良いチル系バレアリックのDJ YOGURT & KOYAS PRODUCTION、ジャズとAORの中間を行くハートウォーミングなホテルニュートーキョーら、どれもクロスオーヴァーな匂いを持つ楽曲揃い。多方位を捉えながらディープな、誰もが発見のある一枚だ!
▼『Perfect!』に参加したアーティストの作品を一部紹介。

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2008年12月25日 10:00

更新: 2008年12月25日 17:50

ソース: 『bounce』 306号(2008/12/25)

文/ヤング係長

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