ROCK IN JAPAN(2)
NICO Touches the Walls 『Who are you?』 キューン
2008年も群雄割拠の状態が継続したギター・ロック・シーンにおいて、見逃すことのできない強い輝きを帯びていたニューカマーが彼ら。奇を衒うことも安易に流行を採り入れることもせず、ただひたすらにオーセンティックなポップ感を追求する姿が逆に新鮮だった。
(土田)
YOUR SONG IS GOOD 『THE ACTION』 KAKUBARHYTHM/ユニバーサル
結成10周年を迎えた南国お祭りバンドの2008年モードは何とパンク! 突き抜けっぷりも甚だしい原点回帰的なパンク・スピリットと、スカ、ジャズ、カリビアンなどが合体したトロピカルなダンス・ミュージックで、真夏の新たな定盤を提示した。
(土田)
ZAZEN BOYS 『ZAZEN BOYS 4』 matsuri studio
ハウスや変拍子ファンクを通じて都会の夜の孤独を浮き彫りにした、約2年半ぶりのフル・アルバム。究極のメトロポリタン・ミュージックを体感できる本作は、2008年を代表する傑作であると同時に、もはやフォロワーも生まれ得ないであろう異端な一枚とも言えるのでは?
(土田)
9mm Parabellum Bullet 『VAMPIRE』 EMI Music Japan
2007年にブレイクした〈突然変異〉のキングはよりマスへと認知を広げて絶好調。その勢いで作られたこの2作目は音の強度やハードコア感、歌謡性が共に前作を上回り、バンドの色をさらに明確にした。ダサ格好良い(褒め言葉)絶妙なセンスはやはりイマっぽい。
(加藤)
SAKEROCK 『ホニャララ』 KAKUBA-RHYTHM
劇団・大人計画の劇中音楽を担当した星野源をはじめ、課外活動での経験を各々が持ち寄ることで豊穣かつユーモラスなバンド・サウンドを獲得。インスト・バンドと銘打っておきながら、実は本作が初の純然たるインスト作品だった……というオチ(?)も彼ららしい。
(土田)
DIR EN GREY 『UROBOROS』 FIREWALL DIV.
相変わらず緻密な構成のなか、新たに採り入れられたオリエンタルな要素が新鮮な印象を与えている本作を聴くにつけ、DIRの演奏スキルや楽曲のクォリティー、独自性が相当高いことを実感。ヘヴィー・ロックが好きな人はとりあえず聴いたほうがいい。スゴイから。
(加藤)
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