AUTHENTIC ROCK
ロックの魂百まで!
複雑化していくダンス・ロック勢を尻目に、ルーツに帰依した芯のある真のロック魂でマイペースな活動をキープしていたバンドが、軒並み良作をドロップ。クークスやキングス・オブ・レオンなど、流行よりも己の音楽嗜好に忠実であろうとする彼らの姿勢は、〈本当に格好良いものって何?〉というシンプルな命題を熱く私たちに投げ掛けていたようにも思うわけで……。消費されようのないこれら音楽に、2008年、どれだけの人がほっとさせられたことだろう。
(柴田)
BLOOD RED SHOES 『Box Of Secrets』 Abeno
UKロック・シーンが混迷を見せはじめた最中、ブライトン出身の彼らは90'sのUSオルタナをしたたかに取り込んで成功を掴むことに。ドラムス+ギターというシンプルな編成から生まれるヒステリックな轟音サウンドに、世界中のロック・ファンが拳を突き上げた。
(柴田)
LENNY KRAVITZ 『It Is Time For A Love Revolution』 Virgin
おかえり~!と叫びたくなるほど、久々に持ち味であるゴリゴリ野獣セクシー・ロックンロールを轟かせてくれた彼。来日公演の中止という残念なニュースもありながら、先行カットが映画の主題歌に抜擢されて新たなファン層を獲得したことも印象深かった。
(柴田)
CAJUN DANCE PARTY 『The Colourful Life』 XL
高校生集団によるロックの抜本的改革! 同世代がこぞって電気化していくなか、彼らが鳴らしたのは思春期特有のモヤモヤをブチまけたオーソドックスなロック・サウンド。で、その影にはダフィらを当てたバーナード・バトラーがまたしても存在していたのです。
(柴田)
THE LAST SHADOW PUPPETS 『The Age Of The Understatement』 Domino
アークティック・モンキーズのアレックス君が新ユニット始動させたことも大きな話題に! さぞやヤンチャな音になっているだろうと思いきや、60's臭ムンムンの壮大なロック絵巻を展開し、これにはロック親父もニンマリだったとか!?
(柴田)
G. LOVE & SPECIAL SAUCE 『Superhero Brothers』 Brushfire
〈サーフ・ロック〉な一面をひとまず片隅に追いやり、7年ぶりにスペシャル・ソース名義でリリースした本作で、バンド・サウンドを軸にした黒くてグルーヴィーなロックに回帰。当然、単独ツアーもノリノリ大盛況だったわけです。
(柴田)
KAISER CHIEFS 『Off With Their Head』 B-Unique
そろそろステップアップを期待されていた彼らは、マーク・ロンソンのサポートを得て、メロディーオリエンテッドな王道UKロックを披露。リリー・アレンがゲスト参加しようとも骨太サウンドは微塵もぶれず……で、またひとつ評価を高めたのであった。
(柴田)
THE CURE 『4:13 Dream』 Geffen
ゴスの帝王=ロバート・スミスは、ピュアなロック・スピリット溢れるダイナミックなアルバムで絶大なる権力を誇示。また、マイケミやピート・ウェンツらロバスミ信者をリミキサーに起用したシングルも話題を呼んで、結成30年目という節目を華麗に駆け抜けました。
(柴田)
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