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多様なリスナーが交差する場所

フューチャー・ジャズ~狭義のクラブ・ジャズ的な流れという意味でのクロスオーヴァー作品も充実してはいたが、それらはもはや並べようがないほど多様化していることもあって、他のカテゴリーに分散させている。ここでは、2008年に大きくなったバレアリック~チルアウト的な意味合いで評価の高かったものや、ブラコンなイタロ、R&Bをクラブ・ミュージック方面で展開したものなど、より多くのリスナーがクロスオーヴァーできそうなものを並べてみた。
(出嶌)

SEBASTIAN TELLIER 『Sexuality』 Record Makers 
今年のイタロ&コズミック・リヴァイヴァル的な作品中でも最上級の完成度とエロスを持ったおフランスのシンガー・ソングライターの作品。ダフト・パンクのギマニュエルがプロデュースを務めたのも話題の、桃色吐息なトロットロの官能超大作でした。
(櫻井)


MILEZ BENJIMAN 『Feel Glorious』 Tru Thoughts 
2008年も良質な作品を数多くリリースしたトゥルー・ソーツですが、そのなかでも特に異質なグルーヴを放っていたのが、オランダの3人組による本作。昔の殿下を思わせる歌いっぷりと粘っこくブヨブヨなベースがPファンクな、宇宙志向のギャラクティカ・ソウル。
(櫻井)

RECLOOSE 『Perfect Timing』 Sonar Kollektiv 
200タイトル・リリースとジャザノヴァの新作で盛り上がったソナー・コレクティヴに、ピースフロッグから移ってきたリクルースのサード・アルバム。ソウル&Pファンク色を全面に打ち出したプロダクションはデトロイトへの望郷の念だったのでしょうか。
(櫻井)

HATCHBACK 『Color Of The Sun』 Lo 
2008年もいろいろあったバレアリック・リヴァイヴァル的な作品のなかでも、ダントツにNo.1だったと言えるのがこのアルバム。ヴィンテージなトロトロのシンセに作り出されたチルな空気感がたまりません。ウィンドサーフやソーサラーらUS西海岸勢と共に今後も注目。
(櫻井)

NIGHTMARES ON WAX 『Thought So...』 Warp 
自身のレーベル=ワックス・オンからもコンピや新人の作品などをいろいろ出したNOWにとって、2008年は充実の年だったに違いありません。やってることはあまり変わらずとも、本作もヴェテランらしい安定感のある、ボトムのどっしりとしたチル・アルバムでした。
(櫻井)

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2008年12月25日 10:00

更新: 2008年12月25日 17:50

ソース: 『bounce』 306号(2008/12/25)

文/bounce編集部

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