GN'R LIES EXTRA
待たされること15年。『Chinese Democracy』発表を祝して、前作からのバンドの歩みを追った号外で~す!
IZZY IS GONE
91年9月17日、ガンズ・アンド・ローゼズ(以下GN'R)が『Use Your Illusion I』『Use Your Illusion II』を2枚同時に発表した。しかし直前に行われた8月31日のライヴを最後にイジー・ストラドリン(ギター)が姿を消し、数日後に行われた“Don't Cry”のプロモ・クリップ撮影にも現れないという事態が勃発。その後、イジーは11月に正式に脱退を表明し、バンドは新たなギタリストとしてギルビー・クラーク(写真)を迎えている。
USE YOUR ILLUSION TOUR
92年、世界ツアーの一環としてGN'Rが来日公演を行った。その際、スラッシュが同じく日本に来ていたマイケル・ジャクソンの東京公演に飛び入りで参加、さらにGN'Rの日本公演最終日にはローリング・ストーンズのロニー・ウッドがステージに顔を出すなど、嬉しいサプライズも実現している。なお、このツアーは途中ギルビーが腕を骨折し、前年脱退したイジーが5日間だけ参加するというハプニングに見舞われるも、7月のブラジル公演をもって無事に終了。〈これからバンドは新曲作りに専念する〉とのコメントがアクセル・ローズ(ヴォーカル)より伝えられた。
AXL VS. SLASH
94年、アクセルがスラッシュ(写真)をGN'Rのメイン・ソングライターに任命した。しかし、彼は新作用にスラッシュが書き上げてきた曲をすべて却下。それを受けてスラッシュは自身の率いるスラッシュズ・スネイクピットで件の曲を使用し、直後にアクセルに訴えられている。また同時期に、アクセルがギルビーを他メンバーに無断で解雇。事実を知ったスラッシュがすぐさまスネイクピットにギルビーを迎え入れたほか、アクセルが指名した後任のポール・トバイアスとスラッシュの折り合いが悪かったことなどから、一部で解散説が報じられた。
TRAGEDY OF OUTSIDERS
96年、ダフ・マッケイガン(ベース:写真左)とマット・ソーラム(ドラムス:写真右)が在籍するニューロティック・アウトサイダースが、『Neurotic Outsiders』の発表に伴いツアーを開始するも、すぐに中断を余儀なくされた。その背景にはアクセルの圧力があったと囁かれている。それを裏付けるかのように、同年、アクセルの独裁体制などを理由にスラッシュが脱退を表明している。
GN'R IS AXL ROSE!?
97年、アクセルがバンド名の所有権を法的に獲得したことがあきらかになった。これで彼以外の人物が勝手にGN'Rとして活動することができなくなる。審議の結果に安心したのか、アクセルはナイン・インチ・ネイルズのロビン・フィンク(ギター)を新メンバーに加え、モービーのプロデュースのもとアルバム作りを本格的に開始。その際に次作のタイトルが『Chinese Democracy』である旨が正式にアナウンスされている。しかし、ロビンと入れ替わるかたちで、マットとダフが脱退。実質上バンドは活動休止せざるを得なくなる。
GET OUT, IZZY!
2000年、イジー・ストラドリン(写真)がアクセル宅を訪問するも、門前払いを受けていたことがあきらかになった。これは新作のレコーディング話を聞きつけたイジーが何度か接触を試みた後、なかなか連絡の取れないアクセルに痺れを切らして直接訪問した際に起こった出来事だという。なお、当日アクセルは家でくつろいでいたとのことだが、居留守を使った理由についてのコメントは発表されていない。
MILLENNIUM SHOW
新世紀に突入した2001年1月、GN'Rが93年7月以来初となるライヴをラスヴェガスで行った。しかし、その後予定していたヨーロッパ・ツアーは、アクセルの体調不良を理由に全公演がキャンセルされている。
SUMMER SONIC 02
2002年8月、GN'Rが〈サマソニ〉に出演した。ひとつ前のウィーザーのステージでは舞台横でご機嫌なアクセルの姿が目撃されるも、やはり時間どおりには現れず、また14年ぶりとなる大阪公演では間違って〈トーキョー!〉と叫んでしまうなど微笑ましいトラブルも相次いだとのこと。しかしながら、セットリストには『Chinese Democracy』からの新曲も組み込まれ、関係者の間では〈完成までのカウントダウンが始まった〉と囁かれた。なお、この年はライヴ活動を精力的に行い、レコーディングはほぼ進んでいなかったことが後に判明する。
VR IS ANGRY!
ダフ、マット、スラッシュが結成したヴェルヴェット・リヴォルヴァー(写真)のデビュー・アルバム発表直前にあたる2004年3月、GN'R初のベスト盤『Greatest Hits』がリリースされた。当初、アクセルによるVRへの嫌がらせと噂されるが、所属レーベルのゲフィンがメンバーに無断でリリースに踏み切ったとコメント。これに対してアクセルを除くオリジナル・メンバーがゲフィンを訴えたが、裁判の結果ベスト盤はそのまま店頭に置かれることとなった。
STOP LEAK
2006年2月、『Chinese Democracy』に収録される予定の楽曲が一部ネット上にリークされた。ちなみに、流出した曲のなかにはクイーンのブライアン・メイが参加した“Catcher In The Rye”も含まれており、ブライアン自身も、数年前にレコーディングを行ったことを認めている。なお、リークされた日と前後してアクセル(写真)は注文したポルシェとランボルギーニがすぐに届かなかったことを理由に、ディーラーを訴えていることも判明。〈自分は10年以上もアルバムを待たせているのに……〉とファンの間で失笑が起こったことは言うまでもない。
YOU'RE UNDER ARREST
2008年8月28日、新作の収録曲をネット上にリークしたとして、ひとりの男が逮捕された。この件に関してスラッシュは、公の場で犯人のことを非難している。
MAKE PROMISE
2008年1月末、『Chinese Democracy』のレコーディングが2007年の12月に終了していると、アクセルの個人マネージャーがコメント。それを受けてドクターペッパー社が、〈もし年内にGN'Rの新作が発表されたら、元メンバーのスラッシュとバケットヘッド(ギター)を除く全アメリカ国民にドクターペッパーを無料で配布する〉と発表した。
ORDER SHEET
2008年10月22日、全国のタワレコに『Chinese Democracy』の受注書が送られた。某バイヤーは「この15年間で何度もリリースが噂されてましたが、実際に正式な案内をもらったのは初めてです」と語っている。
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