SEE YOU NEXT SUMMER!!(2)
国内外とも90年代勢の再結成に大興奮!
加藤直子「夏も終わっちゃいましたね~。どうでしたか、今年は?」
柴田かずえ「まぁやっぱり再結成組がいちばん大きかったと思いますね。〈フジロック〉のマイ・ブラディ・ヴァレンタインに始まって、〈サマソニ〉のヴァーヴやジーザス・アンド・メリー・チェインとか」
鬼頭隆生「邦楽だと〈RISING SUN〉でサニーデイ・サービスやJUN SKY WALKER(S)、BARBEE BOYSなんかがガッツリ盛り上げていましたね」
柴田「国内勢から世界的なバンドまで、普段観られないアーティストをたくさん観られたっていう印象かな」
加藤「世界的に再結成組を目玉にする傾向が数年前からあって、それが日本のバンドでも増えている気というか」
ヤング係長「これは日本だけじゃなくて世界中の傾向だと思うんですが、今年は全体的に90年代勢の復活が多くて、しかもそれがヘッドライナーになっている。僕は〈フジロック〉と〈METAMORPHOSE〉に行ったんですが、〈フジロック〉はマイブラで〈METAMORPHOSE〉はギャラクシー2ギャラクシーで……しかもそこで盛り上がっているのは、やっぱりリアルタイムの年代が中心というか、若い人が思ったほど多くなかったな、と。日本だけじゃないんだろうけど」
加藤「そう考えると、セックス・ピストルズとかジザメリみたいな再結成/ヴェテラン系のメンツもいるなかで、若手も豊富な〈サマソニ〉は若年層もしっかり取り込んでますよね。若者を置いていかないというか」
柴田「やっぱり若いアーティストが多いから、みんな〈コンペ〉を楽しんでいるような感じがしましたね。例えばティン・ティンズやヴァンパイア・ウィークエンドみたいなメンツが早い時間帯にバーッと並んでいるから、ちょっとずつ興味のあるバンドのライヴを観ながらお気に入りを見つける、みたいな。みんな時間を上手く使っていて、〈サマソニ〉に慣れてきてるなと」
加藤「アルバム・リリース前の海外のバンドとか普通に出ますもんね。まぁ青田買いできる場所っていう〈サマソニ〉の特徴が浸透してきてるから、それ目当てで来る人も多いでしょうし。他のフェスに比べてみんなライヴをガツガツ観てますよね?」
柴田「基本的に若い子はお金持ってないから、必死でいろいろ観るんじゃない?」
ヤング「元を取ろう、みたいな(笑)」
鬼頭「〈サマソニ〉はやっぱり他のフェスとの差別化を考えてやってるのがよくわかるし、それがしっかり功を奏してる感じがする」
ヤング「〈フジロック〉とかと違って、出演アーティストのラインナップ関係なしに毎年行くっていう感じじゃなくて、観たいアーティストが出るから行くっていうフェスだから、そのあたりも関係しているんじゃないかと」
柴田「それとアリシア・キーズみたいな存在が大きかったかな。私の周りでも普段こういうロック・フェスに来ない子が、アリシアが出るなら行ってみようかなって初めて参加した人も結構いて。こういうラインナップのなか、異色は異色だからどうかな~と思ったんですけど、コールドプレイのステージで共演したりっていうトピックもあって、意外に馴染んでた。やっぱり誰もが知っている曲を持っていると強いんですね」
加藤「一見さんかもしれないけど、これまで来なかったようなお客さんをたくさん引き込んで、フェスの雰囲気みたいなのを感じてもらったっていうことは、〈サマソニ〉的に大きな意味があるわけですよね」
柴田「気軽に足を運びやすい場所だし。〈フジロック〉みたいに行くのに決意が必要ない(笑)」
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