噂のレーベル残響に注目!(2)
9mm Parabellum Bullet 『Gjallarhorn』(2005)
いまや新世代ロック・バンドの筆頭とも言える4人組の原点がこれ。メタル、ハード・ロック、プログレ、歌謡曲などが丁々発止を繰り広げるサウンドは本作においてすでに確立。激烈&ポップな楽曲を具現化するプレイヤーとしての技術の高さにも脱帽の一枚だ。
(土田)
apnea 『My Dear Karma』(2005)
下北沢界隈で活動している4人組のファースト・アルバム。ニルヴァーナを思わせるサウンドに、痙攣ギターやダンサブルなビートといったポスト・パンク的な要素を加えた骨太な轟音を鳴らしている。曲構成はトリッキーでも、メロディーは抜群にポップなのが良い。
(鬼頭)
perfect piano lesson 『modernize』(2006)
2001年に結成された男子3人組の初作。音圧ではなくリズムの鋭さで勝負する、スカスカでもピリリと引き締まったアンサンブルには引き算の美学すら感じられる。囁きのように心地良くフェミニンなヴォーカルも、タイトなサウンドに華を添えている。
(鬼頭)
rejuvenated half-face 『ccmmgr』(2006)
タイトルは〈チーチーモモンガー〉と読む。冷ややかな声質の女性ヴォーカルを乗せて、やけにささくれ立ったギター・サウンドとプログレッシヴなリズムが不規則に連なっていく。どこか民謡を思わせるメロディーも独特。現在は残念ながら活動休止中……。
(鬼頭)
hologram 『hologram』(2006)
〈SXSW〉などへの参加で、国内外問わず評価の高いポスト・ロック・バンド。伸びやかでメロディアスなギター、シルキーに揺らめく女性ヴォーカルと、小気味良くて太いリズム隊との対比が絶妙。どこまでも際限なく広がって行きそうな、言いようのない昂揚感に包まれます。
(富田)
naan 『ドクサ』(2007)
たった2名でプレイされているとは。ギターやドラム、ベースのほかに鉄琴や笛、トランペットで紡がれる音は人間の心の内を表しているかのよう。激しく鳴らされるギターと豪快なドラムは希望を、ギターのアルペジオに乗せて響く呪術的なヴォーカルは混沌を――各曲が感情を刺激する。
(鬼頭)
HB 『Hard Black』(2007)
ドラム、ベース、パーカッションを操る女性トリオの初作。3つのリズム楽器+グロッケンシュピール&ディジュリドゥのミニマル・フレーズが巻き起こす超絶グルーヴは破壊力満点。ダブ~トランス~エレクトロニカを呑み込んだポリリズムが、聴き手を驚愕と恍惚の渦へ叩き込む!
(土田)
- 前の記事: 噂のレーベル残響に注目!
- 次の記事: 噂のレーベル残響に注目!(3)