MEMORY OF FUJI ROCK
12回目を迎え、すっかり夏の風物詩として定着した〈FUJI ROCK FESTIVAL〉。一時は雷&豪雨に見舞われたものの総じて爽やかな快晴が続き、のべ119,000人のミュージック・ラヴァーが今年も美味しい空気と素晴らしい音楽に酔いしれました。そこで、まだ〈フジの病〉から立ち直れない放心状態のbounce女子部員と元編集長のエライ人(誰?)がこの3日間をダラダラと振り返ってみましたよ~。
山西絵美「いきなりですが、今年の〈フジロック〉はどうでしたか?」
加藤直子「動員数もちょうど良かったし、ステージ間の移動も楽だったね」
ダイサク・ジョビン「天気に恵まれたっていうのもあるけど、足場も改善されててビックリしたね」
山西「しかも、お目当てのアーティスト観たさにダッシュしてる人もいなかったですよね。みんなのんびり満喫してる感じで」
加藤「イス持参の人が多くなかったですか? 去年は〈長靴展覧会〉みたいになってたけど、今年の最新モードはイスでしたよね」
ジョビン「そうそう、初日は〈なんで座ってライヴを観るんだよ? そんなのロックじゃねぇ!〉って思ってたんだけど……。1日目は早起きしてさ、マジメにいろいろ観て回って、やっぱりマイ・ブラディ・ヴァレンタインとかは開始前から待つじゃない? 結局、夜は5時間くらい立ちっぱなしだったことに気付いて、ちょっと飛ばしすぎたなって反省したわけ。3年ぶりの〈フジ〉だったんで、ペースを忘れててさ。だから、2日目以降は〈君たちは正しい、イス万歳!〉みたいになってた(笑)」。
山西「みんな手慣れてましたよね。Myボトル&My箸はあたりまえ。雨が降り出した次の瞬間には、さっとレインコートを羽織る……みたいな」
ジョビン「あれも凄かったね。スマートすぎる。〈アウトドアのプロかよ?〉みたいな。〈フジ〉はリピーターが多いんだなって実感した」
加藤「それが他のフェスと違うところですかね!?」
ジョビン「昔はもっと間違ってる人がいたもんね。ハイヒールの人とかさ、レインコートを持ってない人とか」
山西「今年も12万人近い観衆が苗場に集結したわけですが、混雑を感じなかったのは、みんながスマートになったからっていうのもあると思うんですよね」
ジョビン「ラインナップに関しても、4~5年前までは物凄い大きいアクトを用意して、〈だからフジに来なさい〉みたいな空気があったじゃん? でも〈アーティスト目当てじゃなくてフェス目当てで来てください〉っていうフジの思想が、今年はちゃんと浸透してた気がする」
加藤「過去に何度も出てる人が多かったけど、それが逆に良かったというか。エイジアン・ダブ・ファウンデーションやプライマル・スクリームなんて、ホームみたいな感じがしたもん」
ジョビン「確かにね。メンツで行くか行かないかを決めるんじゃなくて、〈毎年フジロックは絶対に行く!〉みたいになってる。フェスとしての個性をちゃんと確立できてて、老舗というか、成熟してる感じが……って、ちょっと褒めすぎ?」
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