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特集

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2008年08月21日 10:00

更新: 2008年08月21日 14:32

ソース: 『bounce』 301号(2008/7/25)

文/出嶌 孝次

 夏になるとおかしな人が出てくるよね……ということじゃないですよ! たまたま毎年展開している〈ERECT-RAW〉が今年もお目見えです。80年代に未来的なサウンドとして生まれたエレクトロが、世界各地に伝導/電導されて着実にシーンの各所をビリビリ痺れさせ……という感じで、昨年はハイフィーやクランクのようなベース系ヒップホップからエレクトロ・ハウス、バイリ・ファンキ、グライム、ボルティモア、ダブ・ステップなどをあえてゴチャゴチャに紹介しました。

そのように、いろいろな電気のグルーヴが存在しながらも一言で〈エレクトロ〉と片付けられるそれぞれの、楽しさやカッコ良さは共通しているのでしょうか? 今年は2か月に渡って、いまやシーンのド真ん中でイキイキと発電を続ける〈エレクトロとエレクトロのようなもの〉をさまざまなフィールドに跨って紹介していきましょう。ひとまず今月はフェスを控えて盛り上がり気味の面々を厳選してチェックしますが、いずれにせよ、ビリビリするなら、やっぱりいましかないのです!
(編集部)

CONFECTION
『Confection』
 One Stop Funk Shop(2008)
オーストラリアから登場した思わぬ掘り出し物! 実体はよく知りませんが、エレポップ調からブラコン、80年代のエレクトロ・ファンク、軽快なディスコ・グルーヴなんかをカラフルに繰り出してくる様子には、モデュラーなど同国のホットな音とはまた異なる黒っぽさがアリ。クローメオやDJメディ好きなら間違いなくビビッと勃つはずですよ!!

DEXPISTOLS
『LESSON 4 "APPLE"』
 OCTAVE(2008)
日本が誇るエレクトロの至宝、MAARとDARUMAのDJコンビが放った初のオフィシャル・ミックスCD! エレクトロを軸にしてハウスとヒップホップ、ロックの新旧トラックを自由に横断しているヘヴィーな作りも他では味わえない懐の深さ。いま改めて聴き返すと、向こう半年ぐらいの旬をいち早くピックアップしていたこともわかって唸らされます。

Astro
『Virus Of Irony』
 rovelab/BMG JAPAN(2008)
雑食ラップ・ユニットのフル・アルバム! ヒップホップのなかに脈々と生き続けるエレクトロ(・ファンク)も内包しつつ、ニューレイヴやフレンチ・ハウスなどを貪欲に取り込んで、あらゆる意味でブランニューなビリビリ感を醸し出しているのが彼らのユニークでカッコイイところですね。世界基準、というよりは日本ならではの全方位型エレクトロ!!!

VARIOUS ARTISTS
『Kitsune Tabloid Mixed By Digitalism』
 Kitsune/Pヴァイン(2008)
キツネが新たにスタートしたミックスCDシリーズと思しき〈Kitsune Tabloid〉第1弾に、昨年のアルバムで突き抜けてしまった感もあるデジタリズムが登板。彼らにとっても初ミックスCDとなり、キルズやヒューマン・リーグ(!)、さらにジョンズン・クルーのエレクトロ古典などスイスイ披露していく。このお手軽さがタブロイド的?

THE BLACK GHOSTS
『The Black Ghosts』
 Southern Fried(2008)
シミアン・モバイル・ディスコの前身にあたるシミアンのフロントマン、サイモン・ロードが結成した幽霊ユニット。彼の歌を立てたキャッチーなパワフル盤になっていて、音は違うけど位置付け的にはケミカル兄弟×ノエル・ギャラガーのマナーをエレクトロ・ハウス化してアップデート感じ? それでゲストにデーモン・アルバーンがいるのもおもしろい。

NID & SANCY
『Color At The Darkest Disco』
 Surprise(2008)
シド&ナンシーの名前をヒネッたベルギーの男女デュオ……って、ユニット名を聞いただけで音がイメージできる人もいるでしょう。そんな期待(?)に違わず、ヴァイオレントでブリーピーなブリブリのパンキッシュ・エレクトロがギュウギュウに詰まっていますよ。トラックのほうは極めてダークながら、煙草を吸ってそうな女声が思ったよりもポップです。

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