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特集

羊毛とおはな 2人だけで生み出した独特の音空間から放たれる夏のキラメキ

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2008年08月14日 11:00

更新: 2008年08月14日 17:56

ソース: 『bounce』 301号(2008/7/25)

文/桑原 シロー


  晴れた日の朝、ホースで空に向かって水を撒く――その飛沫のキラメキ、曲線の柔らかさはどこか羊毛とおはなの音楽を連想させる。2人のニュー・アルバム『LIVE IN LIVING '08』は、青い空のもとで聴くとキラメキ度や柔らか度がいっそう増す一枚で、ぜひ外に持ち出して聴いてみるべき、とオススメしたくなる。

 冨田恵一のプロデュースで、コリーヌ・ベイリー・レイ作曲による名品“Fa-lling”を収録した前作『こんにちは。』はこのユニットが持つポップ性を丁寧に広げることを試みた内容だった。一方今作はというと、昨年リリースされたファースト・アルバム『LIVE IN LIVING '07』の続編と呼べるもので、〈2人きり〉というシンプルなスタイルの作りとなっている。〈おはな〉こと千葉はなのヴォーカルと、〈羊毛〉こと市川和則のギターが近すぎず離れすぎずという絶妙な距離感を保ちながら独特な音空間を生み出し、ハートウォーミングだけどさらりとした感蝕を与えてくれる。だから夏にはもちろん最適なんだな。

〈'07〉盤同様に、本作でもカヴァー曲に聴きモノが多数。特にバート・バカラックのカヴァー“雨にぬれても”は、2人が生み出す清涼感によって、天気雨の風景をイメージさせる新しい表情が与えられている。また、フェアグラウンド・アトラクション“Perfect”はレイジーさが加味され、最高のお昼寝チューンに変身。そしてジョン・デンバー、というより本名陽子の“カントリー・ロード”はモコモコ入道雲が見えてくるようないちばんの夏向きナンバーに仕上がっているかもしれない。

 ハイキングをするなら、水筒とおむすびとこのアルバムを持って行って。キラメキに溢れた柔らかい1日になることを約束してくれるから。

▼羊毛とおはなの作品を紹介。

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