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YOUR SONG IS GOOD

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2008年08月07日 21:00

更新: 2008年08月07日 22:53

ソース: 『bounce』 301号(2008/7/25)

文/宮本 英夫

結成10年目の夏に彼らが指した方向は……パンクだった!

  ユアソン、10年目のパンク・ロック宣言!! 今年結成10周年を迎えたYOUR SONG IS GOODが、お馴染みのハッピーでトロピカルな夏向きダンス・ミュージック路線をさらに進化させて熱量を増し、バンド史上最高に激アツなロック・アルバム『THE ACTION』を作り上げた。ハードコア・パンクやエモからポスト・ロックへ、さらにソウル、ジャズ、スカ、カリブ音楽などをミックスしたダンス・ミュージックへと音楽的変遷を重ねた10年の果てに、「ひとつの答えが出たと思う」とサイトウジュン(ヴォーカル/オルガン)は明るく言う。

 「去年の秋にCOMEBACK MY DAUGHTERSといっしょにツアーを回った時、こういうパンク・ロック的なエネルギーの放出を俺たちも10年前にやってたな、と思ったんです。もともとライヴの最後ではドカーン!っていうパンク・ロックなノリでやってたんですけど、それを最初からやろうということですね」(サイトウ)。

 ただし、当初のテーマは〈勢いのあるアルバムを作ろう!〉ということのみ。1曲ごとにコンセプトを重視してきたこれまでとは正反対のやり方に「いろいろ試行錯誤もありつつ」(ヨシザワマサトモ、ギター)という時期もあったようだが、コツを掴んでからは新鮮な楽曲がどんどん生まれていったという。

 「例えばジュンくんが作った曲に対しても、〈俺がライヴで弾くならこうする〉みたいな発想で全員がアイデアを出したんです。これまでと違って作曲者の世界観を全然大切にしていない(笑)」(ヨシザワ)。

  「そっちのほうがおもしろかったんですよ。だから途中は何を作っているのか全然わかんない(笑)。目の前のことをどれだけおもしろくやれるかに夢中になってました。いままでの曲は、ある程度言葉で説明ができたんですよ。例えば〈スカにドラム・ブレイクを混ぜてみよう〉とか、そんな感じで。でも今回は全然説明ができなくて、それがすごく良かったんですね。ワクワク感や、わけのわからない勢いだけを信じて、思いきり楽しんで作りました。そうか、ロックってそういうことかと思いました」(サイトウ)。

 ひとつリスナーのために言いたいのは、ロック化したとはいえ、ユアソン独特のハートウォームなダンス感覚はまったく失われていないということ。スカ、カリプソ、ファンクといった得意技も曲にしっかり溶け込ませ、それらが強力なグルーヴの一部になっている。

 「10年間やってきたことを全部グチャッとさせたものが出来ました」(ヨシザワ)。

 「ライヴでは、これまでの曲と相性が合わなかったらどうしようかと思っていたんですが、全然関係なかった。普通にゴチャ混ぜでやれるし、これまでの曲も違う雰囲気に聴こえて、しめしめと思っています。こうやってどんどん変化していくのはおもしろいし、恐れずにガンガン行っていいんだなと確信できました。〈YOUR SONG IS GOODとは何ぞや?〉ということをこの10年ずっと考えていたんですが、これでひとつの答えが出たと思います」(サイトウ)。

 「それが結局パンク・ロックかよ!」と自分で自分にツッコミつつ、「でも、結局こういうのが好きなんですよね」と笑うサイトウ。進化した彼らのサウンドが、さらに夏をアツくしてくれるぞ!

▼YOUR SONG IS GOODの作品を紹介。


2004年作『YOUR SONG IS GOOD』(KAKUBARHYTHM)

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