耳で聴いたピープル・トゥリー(2)
9 KELLY PRICE
『Soul Of A Woman』 Island(1997)
この実力R&Bシンガーが下積み時代にマライアのバック・コーラスを務め、〈Unplugged〉や来日公演でも歌っていたことはあまり知られていない。『Daydream』などを力強く支えた歌声ですぐさまブレイクした彼女は、“Through The Rain(Remix)”(2002年)にて濃厚な恩返しに駆けつけている。
(出嶌)
10 THALIA
『Thalia』 EMI Latin(2003)
マライアと別れたトミー・モトーラが結婚した、メキシコの国民的シンガー。今作に続いてのインターナショナル盤でマイペースに世界デビューを果たすなど、音楽的にはモトーラの影響下にないようだけど、コリー・ルーニーがしっかりバックアップしている。ジャケの雰囲気がどことなくマライア似なのは旦那の趣味か?
(出嶌)
11 DA BRAT
『Limetime, Luv & Niteclubz』 So So Def/Arista(2003)
“Honey(So So Def Remix)”などマライアの曲に幾度も客演し、最新作にも参加したダ・ブラット。実際にプライヴェートでも親交が深く、映画〈グリッター〉ではスクリーン上での共演も果たしたマブダチなのだ! 本作収録のレイドバック曲“Gotta Thing For You”もリラクシンな絡みで2人の相性の良さを見せる。
(池谷)
12 JESSICA SIMPSON
『Sweet Kisses』 Columbia(1999)
マライアに憧れ、トミー・モトーラに惚れ込まれてコロムビアと契約し、〈ネクスト・マライア〉として磨き上げられた……なんて、その後の彼女を思えばありえない気もするけど、そういう存在だったのだ。なお、元旦那のニック・ラシェイは98°としてマライアの“Thank God I Found You”に客演したこともあったね。
(出嶌)
13 中山美穂
『COLLECTION III』 キング
明石家さんまとTVCMで共演したり、女性シンガーではユーミンと浜崎あゆみに次いでミリオン・アルバムの枚数が多かったり(洋楽なのに!)、日本でも特別な支持を得るマライア。そんな異常人気を思い知らせてくれたのは、ここにも収録された“Hero”の日本語カヴァーでした。中山さんの作詞も意外にハマッてましたね。
(出嶌)
14 TREY LORENZ
『Mr. Man』 Iceman/X-Ray(2006)
マライアのバック・シンガー出身で、〈Unplugged〉では“I'll Be There”をデュエットしていた彼。マライアの助力を得て『Trey Lorenz』(92年)でデビュー後も交流は続き、ツアーに同行してステージ・パートナーを務めている。この最新作でも“Pisces”をデュエットしてもらうなど、かなり寵愛されているようだ。
(池谷)
15 華原朋美
『Super Best Singles~10th Anniversary』 ジェネオン
マライアのファンを公言し、手をひらひらさせながらハイトーン・ヴォイスで楽しませてくれた朋ちゃん。このベストでも聴けるゴスペリッシュな“LOVE IS ALL MUSIC”にはその影響の程も窺えます。〈シンデレラ・ストーリー〉後のナーヴァス・ブレイクダウンまで同じ道を辿るとは……マライアばりに復活してほしい!
(出嶌)
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